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二話、早まった復活

〔サーストン家〕


いつも通りの朝アリシアは目を覚ますと体を伸ばす。


「はぁ、よく寝た」


よく寝て体調バッチリである少女は入って来たメイドのチェルシーの髪を解いて貰う。


「レッスンの後どうしますか?」


チェルシーはレッスンの後何をするのか聞いて来た。


「んー」


今日は外出する気分ではないアリシアは何をするか?と聞かれて悩む。


「ふふっ何もすることがないなら今日はゆっくりとしましょうか」


チェルシーは悩むアリシアに優しく微笑みかけつつ今日はゆっくりとしようと言うがピィーンと頭の中に音が響く。


これは神が話しかけて来た時にする音だ。


「何よ?」


アリシアはもうよっぽどまずい時以外は話しかけてこない筈じゃなくて?と思いながら神に話しかける。


『あなたが先日見た夢、あれを覚えていますか?』


「魔獣を封印するあの金髪の人の夢?」


アリシアはそう言えばあの人なんで私やお母様に似てるんだろう?と思いながら話す。


『あなたの先祖エレシアが封印する様子ですねそれは』


「ええ…先祖だったの?」


『はい、本人が自分の功績を誇るタイプではなかったのであなたの母方の家にも記録が残っていないようですが、あの魔獣を封印したのはあなたの先祖なのですよ』


女神の話を聞いてアリシアは思う似てるわけだと。


「それで?その魔獣がなんなの?」


『復活の予兆があります、この時代から三百年後に復活するとの予想だったのでアレを倒すのはあなたの役割ではない筈だったのですがね』


本来は魔獣アルタネシアの相手をする事になるのはアリシアの次の転生者の予定だったのだ。


「どうしてそんなに早まるのよ?魔族が何かしたの?」


『間接的にはしたと言えるかもしれませんね、魔族は現在魔王の復活のために動いている、その影響で瘴気を各地で発生させて集めています、その魔族が発生させた瘴気に反応してアルタネシアも活性化を始めているようです』


「なるほど…」


アリシアは本当に魔族は世界にとって迷惑な存在だなと話を聞いて思った。


「そんな魔獣私で勝てるの?」


アリシアは勝てなければ意味がないと思い勝てるのか?と聞いた。


『三百年も復活が早まってますからね、封印術による深刻なダメージを回復し切れていませんから、かなり強いですが勝てる筈です』


「そう、なら私が倒すわ!」


修行にもなりそうだし!と思うアリシアはアルタネシアと戦うと決めた。


『ふふっ頼みますよアリシア』


「ええ!任せなさい!」


本来三百年後の転生者が果たす予定だった役割を代わりに果たす事になったアリシアはやる気満々な様子で胸に手を当てた。


神はその様子を見て微笑ましく思いながらアリシアとの念話を終了する。


「よし、レッスンが終わったらお母様のところに行くわよ」


「はい」


アリシアはまずはレッスンを受け続いて母の元に向かう。




「お母様?」


レッスンを終えたアリシアは母の元に来た。


「あら?どうかした?アリシアちゃん」


窓の近くで日光浴をしていたテレシアは娘の顔を見て首を傾げた。


「私やお母様のご先祖であるエレシアについて何か知ってる?」


アルタネシアの情報を集めるためにもエレシアの事を知る必要があるのだ。


そのためアリシアはエレシアについて母に聞いた。


「あぁご先祖様ね、エレシア様がどうかしたの?」


「実は…」


アリシアは神との会話の内容を母に話す。


「そう…知らなかったわ…ご先祖様がそんな大役を果たしていたなんてね…」


やはりテレシアでも先祖が果たした大役については知らないようだ。


誇らない性格であったためか家族にすら情報を残さなかったようである。


「そう…封印場所が分かるかと思ったのだけれど…」


「んー復活前に倒せたらそれが一番ですものねぇ…」


テレシアは考える先祖がどこかに記録を残していないだろうか?と。


「私の実家スカーレット家に宝物庫があるわ、そこを調べて見ましょうか」


「うん!」


アリシアはそこから何か分かるかも!と思い母とチェルシーと共にスカーレット家に向かう。



〔スカーレット家〕


スカーレット領にあるスカーレット家の屋敷にアリシアは母とメイド共にやって来た。


「お帰り、テレシア」


屋敷の玄関に来るとテレシアの兄でありスカーレット領の領主テイウスが三人を出迎えてくれた。


「お久しぶりね?お兄様」


「あぁ、アリシアも元気そうだね」


妹に挨拶したテイウスはアリシアにも挨拶をする。


「ええ叔父様、とても元気よ!」


アリシアは元気!おー!と腕を振り上げた。


「元気なのはいい事だ、さて宝物庫に用があるんだったね、鍵だ好きに調べると良い」


他の者にならば宝物庫の鍵を渡したりなどしないが妹とその娘だ何も問題ないためテイウスはテレシアに宝物庫の鍵を渡した。


「ありがとうお兄様、後でお茶をしましょう?」


「そうだね、アリシアとも話したいし」


「行くわよ、アリシアちゃん」


「うん」


とりあえずはテイウスと別れテレシアは娘を連れて宝物庫に向かう。



宝物庫に入ると調度品や書物など沢山の物が置かれていた。


「うちの宝物庫もかなりの量があるけどここも凄いわね」


「うちもこっちも長い歴史があるからねぇ…」


国が誕生した頃からこの土地を守って来たのだ。


そのため大量の宝物を保管している。


「この部屋にある物がこの家の歴史であるってことね」


「そうね、それじゃ調べてみましょうか」


「うん」


アリシアは母とチェルシーと手分けをして宝物庫の中を調べ始めた。



「あら?」


中々にエレシアに繋がる物が見つからない中アリシアは埃に覆われた杖を見つける。


「何故か気になるわね」


そう言いながら魔法で埃を払い手に取ってみる。


すると杖が光り輝いた。


「わぁ!?」


アリシアは杖が光り輝いた事に驚く。


『ふふっ驚かせてすみません子孫よ』


驚いていると透けた姿の女性が現れる。


「あなたはまさかエレシア?」


『ええ、私こそエレシアです』


エレシアはアリシアに向けて優しく微笑みかけた。


『あなたは転生者のようですね、そして私の杖を手に取ったと言う事はアレが復活しようとしているのでしょう?』


「うん、アルタネシアがどこで眠っているのか教えて欲しいの」


『教えたいところなのですが、他の子孫の魔力に反応して私が起動した事を考えてこの私では封印場所を話せないようになっているのです、ですからあなたには私の隠れ家に来て貰います』


「隠れ家はどこにあるの?」


『霧の宮殿と呼ばれる我が領にある土地です、強い魔物が沢山いる場所ですが、あなたなら大丈夫でしょう、私と違って戦闘タイプのようですしね』


エレシアが点滅し始めた。


どうやら時間切れが近いようだ。


「分かった、今から向かうわね」


『はい、あちらの私とこちらの私は同期しているのであちらであなたを待っていますね』


「ええ、できるだけ早く行くわ」


『はいお待ちしております』


エレシアの姿が消えた。


「お母様、聞いてたわよね?、霧の宮殿って場所に行きましょう」


「ええ」


テレシアは兄とのお茶はまた後でだなと思い彼にまた後でと謝ってから霧の宮殿に向かい娘と共に空を飛んで行く。






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