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十五話

〔サーストン家〕


朝自室にてアリシアは目を覚ました。


「おはようございます、お嬢様」


今日はアレスは朝から前日の闇鴉のアジトから得た情報を三陣営(サーストン家と王都騎士団とギルド)で精査する必要があるため王都に向かっている。


アリシアがいる必要はない作業であるため今日はいつも通りの日常を過ごす日となる。


「おはよーチェルシー」


アリシアはあくびをしつつ伸びをした。


「疲れはちゃんと取れましたか?」


チェルシーは昨日かなり頑張っていたためアリシアに疲れがちゃんと取れたか聞いた。


「そもそも疲れてないから無問題よ」


チェルシーが心配してくれるのはとても嬉しいが本当に疲れていないためアリシアは無問題だと答える。


「そうですか…私は程々に疲れたのですが…」


チェルシーはただただこのご令嬢のタフさに驚く。


自分は今日は若干疲れが残っている感覚があるからだ。


「なら今日はお休みでも良いわよ?他のメイドにあなたの仕事を頼むし」


チェルシー程完璧にこなせないが他のメイドでもアリシアの側付きを行う事が出来るためチェルシーが疲れているのならアリシアとしては休んでくれても良い。


もちろんチェルシーが側にいてくれないのは寂しいが。


「うふふ、これくらいなら大丈夫ですよ、ほら着替えて髪を整えないと」


チェルシーは柔らかく微笑みアリシアに着替えようと促す。


「あなたがそう言うのなら分かったわ」


アリシアはチェルシーがこう言うのなら自分に止める権利はないため腕を上げる。


するとチェルシーが寝巻きを脱がし今日のドレスを着せて櫛で髪を整えて朝の準備が完了した。


ちなみに十二歳と言う年齢で化粧をするのはお肌に良くないわと言う事で化粧はパーティーの時くらいしか行われない。


「ありがと、今日の朝ごはんは何?」


「サンドイッチとコーヒーとサラダでございます」


「はーい、一緒に食べましょ?」


「はい」


いつも通りアリシアはチェルシーと机を囲んで朝ごはんを食べ始める。


この部屋で一緒にご飯を食べるのはチェルシーがアリシアの元に来た時からの二人の朝の当たり前だ。


この二人はやはり令嬢とメイドと言う立場であるものの姉妹のような関係である。


「そう言えばアリシア様、テレシア様が次の作戦の時は自分も行きたいと言っているそうですよ」


「お母様か、頼りになるし良いわね」


近接戦はあんまり出来ないテレシアであるが中距離から遠距離戦の戦闘能力はまだまだアリシアより上だ。


そのためテレシアが来てくれるなら大きな戦力となる。


「私もそう思います」


戦力は多ければ多いほど良いのである。


「うちの職員に闇鴉に与する不届き者はいないと断言出来るけど」


アレスがしっかりと一人一人精査してから雇っているためサーストン家にスパイが潜り込める隙はない。


「闇鴉のスパイって他の家にいたらしないのかしら?」


しかし他の家は同じような雇い方をしていない可能性があるため闇鴉のスパイが職員にいる可能性がある。


「可能性はありますね…」


「でしょ?お父様が帰って来たら話してみましょうか」


「はい、話してみても良いと思います」


アリシアはチェルシーとの話を終えると朝食を食べ切りレッスンに向かう。



レッスンが終わり母とお茶をしているとアレスが帰って来た。


「お帰りなさい、お父様」


アリシアは父に微笑みながら駆け寄ると抱き着く。


アレスは娘のその仕草を見て癒しを感じ抱きしめたやはり親馬鹿である。


「ただいま、アリシア」


「ねぇ?お父様?」


アリシアは父の腕の中で顔を上げ父の顔を見上げる。


「さっき思ったのだけど、他の家の職員に闇鴉のスパイがいる可能性ってあるんじゃない?」


「うむ、あり得るから今日王に進言した、各家の職員に闇鴉のスパイがいないか調べたほうがいいとな、王は即座にこの提案を受け入れてくれたよ、シェリー嬢が連れ攫われかけた事例があるしな」


王はこう言う進言を即受け入れて実行してくれるため判断が早く優秀だと言える。


そのため各家は今頃職員に闇鴉のスパイがいないか各領軍付き添いの元調べ始めた所であろう。


「それではアリシア、次の作戦についてだが、三日後にネモロの街にあるアジトを潰すぞ、この国に後八つのアジトがあるようでな、それらを三陣営で協力して全て潰す予定だ」


「一週間もあれば全部潰せそうね」


なんならサーストン軍だけでも行けそうだとアリシアは思う。


「うちの軍ならな…しかし他の軍はうちほどタフじゃないから数日の休憩が必要だ、そう考えると二週間はかかるだろう」


何もかも自領の常識が通るわけではないと言う事だ。


「えーうちなら行けるのに」


サーストン軍の兵士たちが鍛え上げられておりそもそも強すぎるため参考にならないのである。


「フン、元気が良いのは良い事だが無茶はしないように」


「ええ」


アリシアは元気が良いのは良い事であるしかし怪我をしたら意味がないため言っておくのである。


「それじゃ俺は風呂に入って寝る」


「うん」


娘との話を終えたアレスは中庭から出て行った。


アリシアとテレシアはお茶を終えるとそれぞれの部屋に入ってゆく。

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