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西洋ファンタジー風 桃太郎

作者: 藤谷 葵

昔々ある所に、元剣聖のおじいさんと元賢者のおばあさんが暮らしていました。

おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。

おばあさんは土魔法を使い、川の水は流れて、桃は流れないように川を塞き止めました。

おばあさんは桃を風魔法で浮かせて家に持ち帰りました。

おじいさんが帰ってくると、おばあさんは桃の話をして、早速食べようということになりました。

おじいさんはアイテムボックスから錆びた聖剣エクスカリバーを取り出して、桃に振りかざしました。

桃は真っ二つに斬れました。中からギリギリ躱した赤ん坊がいました。

おじいさんとおばあさんは、その赤ん坊を桃太郎と名付け、勇者に育てようとスパルタ教育をしました。

赤ん坊はすくすくと育ち、師匠であるおじいさんとおばあさんよりも強くなりました。

ある日のこと、おじいさんとおばあさんは桃太郎に試練を与えました。

それは鬼ヶ島にいる鬼を討伐してくるというクエストでした。

出発の朝、おばあさんは桃太郎にキビ団子を作って渡してくれました。

おじいさんは錆びた聖剣エクスカリバーを渡してくれました。

桃太郎はおじいさんとおばあさんに一時の別れをして旅立ちました。

途中の街で鍛冶屋に寄り、錆びた聖剣エクスカリバーを打ち直して貰いました。

すると立派な銅の剣が出来上がりました。

街を出て更に鬼ヶ島に進んで行くとキジに会いました。


「桃太郎さん、貴方の腰につけたキビ団子をくれませんか? 」


「貴様!何故俺の名前を知っている!」


桃太郎は咄嗟に剣の柄を握りました。


「いえいえ、怪しいものではありません。鑑定スキルで見ただけです」


桃太郎は剣の柄から手を放しつつ言いました。


「そうか、お前は鑑定スキルが使えるのか? 索敵スキルも使えるか? 」


「もちろんです。キビ団子を頂ければ、その分だけ働きます」


「よし、キビ団子をやろう」


こうして、キジが仲間になりました。

更に進んで行くと、犬がいました。


「桃太郎さん、貴方の腰につけたキビ団子をくれませんか? 」


「ほう? お前も鑑定スキルが使えるのか。だが、鑑定スキルは間に合っている」


「私は他にドラゴンブレスを放てます」


「そうか、戦闘の役に立ちそうだな。それならキビ団子をやろう」


こうして、犬が仲間になりました。

更に進んで行くと猿がいました。


「桃太郎さん、貴方の腰につけたキビ団子を下さい」


「鑑定スキルはもう間に合ってます」


「鑑定スキルだけでなく、魔法を使えます」


「魔法なら私も使えるので間に合ってます」


「私は禁忌魔法のメテオストライクを使えます」


「なるほど、戦力になりそうだな。キビ団子をやろう」


こうして、猿が仲間になりました。

そして、桃太郎一行は鬼ヶ島に辿り着きました。

桃太郎は近くの鬼を問答無用で斬りつけました。そして、三匹に指示をしました。


「鬼を一匹残らず殺せ!」


「「「了解!」」」


鬼ヶ島で激しい戦闘が始まりました。桃太郎は次々と鬼を斬り捨て、キジは索敵スキルで見つけた敵を念波スキルで、桃太郎、犬、猿に敵の場所を教えました。

犬はドラゴンブレスを吐いて、次々と鬼を焼き払いました。

猿はメテオストライクの呪文を唱えて鬼ヶ島をほぼ陥没させました。

鬼ヶ島は地獄絵図のようになりました。

圧勝した桃太郎は大きな宝箱を見つけてアイテムボックスにしまいました。

家に帰る途中、桃太郎はキジ、犬、猿と別れて一人でおじいさんとおばあさんの待つ家に帰りました。

桃太郎が、おじいさんとおばあさんに大きな宝箱を見せると二人は大喜びをしました。 三人で宝箱を開けると、なんとその宝箱はミミックで三人とも食べられてしまいました。

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― 新着の感想 ―
いつも楽しく拝読させていただいています。 エクスカリバーって錆びるんですね(笑) 躱す桃太郎凄いですね(笑) お供が凄すぎてどれか1匹?でも良かったみたいで やり過ぎですね(笑) 最後のオチで…
宝箱を鑑定してないのは浮かれ過ぎたのかお供達の罠なのか
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