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僻地に追放されたうつけ領主、鑑定スキルで最強の配下たちと共に超大国を創る  作者: 瀬戸夏樹


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第155話 フェルミナスとの外交

 ノルンの艦隊がフェルミナス大公国に向けて出発した。


 国際会議の前に同盟を結んでおくのだ。


 ノルンの艦隊は晴れの日に帆に風をいっぱい受けて、港を出た。


 順風満帆に海路フェルミナス大公国へと向かう。


 途中、待ち構えていたかのようにナヴァルの船団が現れる。


 どうやら事前にアークロイ海軍がここを通過すると知って、網を張っていたようだ。


 船は武装していた。


 攻撃する動きを見せる。


 イングリッドは威嚇砲撃するように命じた。


 ゴーレムが火砲を放ち水柱を立てると、ナヴァルの船団はあっさりと向きを変えて引き返した。


 どうやら向こうも本気で戦うつもりはなかったようだ。


 アークロイの船団は無事フェルミナス大公国の港にたどり着く。




 フェルミナス大公の家来達は港まで迎えに来ていた。


「あれがアークロイの海軍か」


「なるほど。噂に違わぬ立派な船だ。あれなら大洋の果てまで辿り着けそうだな」


「近海を航行していた漁船によると、ナヴァルの海軍を砲撃一発で一蹴したとか」


「戦艦にゴーレムを搭載したというのは本当だったのか」


「だが、海上に留まったまま近づいてこないな。いったいどういうことだ?」


「あ、来ましたよ。小舟に乗って近づいてきます」


「アークロイの旗を掲げていますね。どうやらあの小舟に使節が乗っているようです」


「丁重に迎え入れろ。フェルミナス大公の下まで案内するぞ。粗相のないようにな」


 小舟が岸に着くとカラスを一羽肩に乗せ、数人のお供を連れたドロシーが埠頭に降り立った。


 外交特使の腕章、アークロイの紋章の入ったものを身に付けている。


「私がアークロイ大公からの使者、ドロシーじゃ。軍船での来航許してくれ。ナヴァル海軍に妨害される恐れがあったのでな」


「船旅ご苦労様です」


「フェルミナス大公が屋敷でお待ちしております」


「どうぞこちらの馬車へ」


「その前にアークロイ海軍の入港許可をいただきたい。何分軍船なのでな」


「なんだ。そんなことを気にしていらっしゃったのですか」


「そのまま軍船で来られればよかったのに」


「そうもいかん。あの船にはたくさんのノルン兵とアークロイ兵が乗っておる。異国の兵士が大量に踏み入れば、フェルミナス大公を刺激してしまうのではないか?」


 すると案内役達は青ざめて慌ててフェルミナス大公に入港許可を貰いに行く。


 フェルミナス大公レオンハルトはドロシーのこの気遣いに好感を持った。


 その後、軍艦は無事入港を認められ、岸に錨を下ろすことになる。


 ドロシーはフェルミナスの家来達に海兵のための宿とビタミンのよく摂れる果物を要求した。


 イングリッド達はナヴァルの艦隊に襲撃されれば、すぐに戦艦に戻れるよう港のすぐ側にある宿場にて待機した。


 船の守りはイングリッド達に任せて、ドロシー達は馬車でフェルミナス大公の屋敷へと向かう。




 フェルミナス大公レオンハルトはドロシーとその一行を屋敷に迎え入れて、晩餐の準備をしてもてなした。


 料理も調度品もよくこしらえられていて、新興の成り上がり者とは思えない、大公の名に相応しいもてなしぶりだった。


 しばらく差し障りのない社交辞令と世間話に興じた後、ドロシーは切り出した。


「フェルミナス大公、貴殿は勢力均衡外交をご存知か」


「勢力均衡? いや、知らないな」


 ドロシーはアークロイ、フェルミナス、ラシュヴァン、ナヴァルといった4つの新興国がギフティアを席巻する昨今の情勢において、それぞれの勢力の優劣について論じた。


 そして4つの勢力が正面衝突しないためにも勢力均衡の必要性について論じ、フェルミナスがアークロイと同盟を結ぶメリットを訴え、アークロイから魔石を直接購入するよう促した。


 また、二つの帝国と神聖教会圏との間で緊張が高まっていることについても言及し、マギア連邦を成立させる必要性についても論じ、次回の国際会議で賛同することも求めた。


 マギア地方の情勢についても詳しく説明し、ユーベル大公国のルドルフもこのマギア連邦の成立に賛意を示していることについても言及した。


 さらに海洋法を国際的に整備する必要性についても論じた。海洋における自由な航行と各国の領海を急ぎ設定しなければ、マギア地方からフェルミナスへの魔石供給が著しく阻害され、不必要に魔石の価格が高騰することになるだろう。


 フェルミナス大公とその家来達はドロシーの見識の広さと雄弁にすっかり圧倒されてしまった。


(アークロイが凄いというよりこいつが凄いんじゃ……)


「大公は竜騎士の部隊を持っていると聞く。見せてはいただけまいか?」


「おお、もちろんいいとも。なんなら竜騎士同士の競技をご覧に入れよう」


 レオンハルトは鷹揚にそう言った。


 自国の空戦能力を誇示して、味方に引き入れるチャンスくらいに思っているようだった。


 ドロシーの使節に一緒に付き従っているブラム・フォン・ナイゼルは密かに目を光らせた。


 彼はノアから竜騎士について技術的な偵察をするよう密命を受けて、外交使節団に紛れ込んでいた。

 本日「うつけ領主」の書籍1巻が発売いたしました。

 よければ本屋さんにてお手に取ってくださいませ。

 発売を記念して一週間ほど毎日連載させていただく所存です(可能な限り)。

 あとがきでの宣伝少々うるさくなりますが、ご容赦ください。

 あと、書籍帯を確認された方はすでにお気づきかと思いますが、「うつけ領主」のコミカライズ決定しました!

 レーベルはコミックグラスト様です。

 こちらも詳細定まり次第ご報告させていただきます。

 今後ともよろしくお願いいたします。

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