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「サバサバ系女子女子って鯖好き女子のことじゃないのことじゃないの!?」と心優しい同僚は叫んだ

作者: さとう あか

 秘書検定の三級が取れたので次回は二級を取ろうと意気込んでいる頃合いに、とある先輩は何を意識し出したのか「私ってサバサバ系女子だからー」というアピールをするようになった。


 本物のサバサバ系はそんなこと言わないだろう、むしろそんなこと言ってくるやつはネチネチしているヤツだ。だが言ったら面倒臭いことになりかねないので黙っている。しかし、受け流していてもそのよくわからないアピールと自分はサバサバしているからすごいでしょ?と言わんばかりの自慢のようなものを受けているとだんだん腹が立ってくるのだ。


 わかったから仕事してくれ、何度も聞いてるんでわかる、手を動かしてくれ。そんな言いたいことを先輩だから波立ててはいけない、と理性を総動員して押し込めた。



 終業時間を迎えた更衣室は絶好のおしゃべり場だ。最近自称サバサバ系女子と化した先輩が終業と同時に風のように帰宅したのは確認済みである。


「急にどうしたんだろうね、サバサバ系女子だなんて」


「何かに影響された?」


「中途採用でタイプの人が来たから張り切ってるんじゃない?」


 そんなおしゃべり場でよく話すは私を含めた3人である。内の一人である心優しい同僚はよくわかっていなかったらしい。


「タイプの人?」


「ほら、グレーのスーツ着てる人じゃない?おそらく」


「あー、うん。ああいう人がタイプなのか」


「あの人にアピールする為にサバサバ系女子?」


「グレーさんサバサバ系女子が好きなの?」


「グレーさん関わったことないから知らない」


 そう、ここにいる3人ともやってる仕事内容が被っていないせいでグレーさんを中途採用のグレーのスーツ着ている人、ということしか知らない。名前は佐藤か斉藤だった気がする。


「でもあのグレーさんが鯖好きならぜひあのサバ飯屋さんに行ってほしいな」


 ん?サバ飯?もう一人も同じことを思ったのか動きが一瞬止まった。


「あそこの鯖は脂がのってて美味しくて、ご飯もおかわり無料なんだよ!」


「へー?」


 おっと話がおかしい?と思いつつ相槌を打つ。


「鯖好きなら行ってみてほしい!」


 薄々わかってはいたがここで勘違いをしていることが確定した。


「あのさ」


「どうしたの?そんな神妙な顔して」


「今日、家に帰ったらサバサバ系女子についてネットで調べてみて」


「急にどうした?」


 こんなこと言われたらそう思うだろう。


「お願い、帰ってからでいいから」


「むしろ家に帰ってから調べてみてほしい」


 私たち二人に念を押されて戸惑いながらもやらなきゃいけないと思ったようだ。


「え、わかった」


 私たち二人の圧に耐えられなかった彼女はすぐに了承した。







『サバサバ系女子がこういう意味だって知らなかった!!』


 そんなメッセージが届いた。ふふ、やっぱり知らなかったのね。


 しかし、おかげであの先輩が『サバサバ』してる、というだけでこの人は鯖の塩焼きが好きなのかな?それとも鯖の味噌煮が好きなのかな?と鯖について考えるようになり、私たちが鯖鯖女子になるかもしれない。


 そして今もグレーさんが鯖が好きかどうかもわからない。 

閲覧ありがとうございます。

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