6話 連れてきた少女 初めての任務
彼女をもらってから数日経った。
連れてきてからすぐに話さなかったのには訳がある。
彼女の体にいくつもの怪我があったのだ、酷いものでは骨が折れていたすぐにヒショウ達に処置を頼んで僕はその間消毒液など自分の脳内に残っている物質で作れる物を作っていた。
そして今日全ての傷が完治したらしいので今彼女を呼んで対面しているのだが…気まずい!
僕もどう話を切り出せばいいか分からず彼女も話してくれない!どうしよう!
そんな表面上では全く出さないように努力しているが内心焦りまくっている僕の考えを止めたのは少しして彼女の声がしてからだった。
「あの…リョウさんでいいですよね?」
「リョウでいい、そんな畏まらなくてもいいんだよ」
正直ほぼ同い年であろう人に敬語を使われるのは…何故か変な感じがする。
「ですか…私なんかが…」
あーそっか亜人が迫害されているからそんな思考になっちゃうのか、それを変えてもらわないとこれから大変になるな。
「分かった、今はリョウの後にさんとか様以外ならなんでもつけていいから好きに呼んで」
すると彼女からリョウ兄と呼ぶ事を提案されたので快諾した。
「そういえば名前はなんていうの?」
肝心な事を聞き忘れていた!名前は大事だろう。
「私の名前はオリヴィアと言いますが……名前なんかで呼ばなくていいです」
そういえば亜人は仮に名前があったとしても名前は呼ばれないらしい、この世界では亜人は人間に近い獣とされていて忌み嫌われる存在だ。
幸いにも僕の街の人たちは亜人に対する嫌悪がほとんどないらしい自分達が苦しい思いをしていたのでそういう迫害される側の気持ちがよく分かるからだそうだ。
「オリヴィア…平和を象徴する言葉いい名前だね」
僕はこういう外国語の意味が好きで良く調べていた、僕の名前は半分響きで決めたけどね。
「そうですか?…嬉しいです」
彼女自身も名前を気に入っていたらしく僕が褒めるとそれを噛み締めるような顔をして喜んでいた。
僕は人種差別は大嫌いだ過去に何度も虐められたそんなあいつらと一緒になんて死んでもなりたくないね。
そんな事を考えながらオリヴィアには自分の部屋に戻ってもらった。
この日から少しずつだが僕にも慣れてきたらしく敬語も使わずに僕に話してくれるようになった。
呼び方はリョウ兄になっちゃったけど…。
別の日僕とヒョウ宛に手紙が届いた誰だろう、そう思い開けてみるとそれは依頼の手紙だった、今日は基本的に予定がないので依頼を受けるとする!
依頼内容は魔物の討伐とある特定の場所にしか生えない薬草を取ってきて欲しいだった。
でもこれぐらいならCでもいけるはずだがBに来ているということは難易度が高いのだろう
「誰からだっだ?」
ヒョウが欠伸をしながら聞いてきた
「依頼だよ受けようと思ってるけどどう?」
「分かったじゃあ支度しよ!」
やっぱりか僕は簡単なコートと生成した剣を持ってその依頼の街に向かった。
依頼の街についたがやはり街の人たちは殆どが怪我人だ薬草も怪我人のためなのだろう。
まずポーションをふりかけて怪我を治した後に依頼主の家へ向かう「おおよく来てくださいましたBランク冒険者様達!」
凄い感極まってるけど正確にはBとSランクだけど。
「依頼の詳しい説明をお願いしますか?」
まず依頼の詳しい話を聞こう、話を聞くとスキル持ちの魔物が襲って来て、街が壊れてきてしまったらしい。
また魔物の呪いで命を落としたものが後をたたないのだという確かに直した時違和感が合った、
治っているはずなのに苦しんでいる人がいたのだ。
でもそれはきっと呪いではなく風邪なのだが…風邪くらいならポーションで治る。
医学が発達していないのか?そして依頼主から大体詳しい話を聞けたので森の中に入ってみる。
「ねえスキル持ちってどれくらいの強さの魔物なんだろう」ヒョウがそう聞いてくる
「いやそれは分からないよ、でもなかなかの強さなのは確かだよ」
「そうだよね,,勝てるかな?氷操作だけだし,,」
やっぱり不安なのかと思う気持ちとずっと疑問に思っている事があってそれを言うか迷っている感情が2つでた。
でももしかしたら,,,
「ヒョウの氷操作って普通にあると思うんだよね、それに僕ら4人とも違うスキルなわけだし多分一つだけのスキルなんだと思う、きっとそのスキルから枝のように枝分かれしたものの1番イメージしやすいやつがスキル名になっているタイプだと思う」
自分の中の仮説をヒョウに話してみる「そうなのかじゃあ雪の結晶を思い浮かべてみます,,」
するとしっかりと雪が出た分析してみよう(分析結果雪)でしょうねヒョウもするか。
(結果、、スキルが変化し結晶操作へと変化しました、また魔力が上がりました)おおやっぱり変わった!「え?雪?」ヒョウが戸惑っている時に僕は「やっぱりヒョウのスキルは結晶操作だったんだよ!」
「そうなの?結晶操作なら多少戦えるかもしれない」
「よし!じゃあ目指すか!」
「分かった!」そうして
僕たちは森の中を進んで行った、そして森の奥深くまで来た時空間感知で複数の魔物が感知できたヒョウに止まるように手で合図してから戦闘準備をする。
相手は幻覚を見せようとしているのか,,僕は魔力で相殺できているがヒョウはどうだろう…念の為幻覚が効かなくなる魔法をかけておいた。
そうすると「なんだつまらんのう」
「なー罠にハマらないなんて初めてなんですけどー」
「てか魔力量多いからもっと強くなれるんじゃね」
「おーそうだな」
「じゃあ誰が先に殺せるか勝負しようぜ」
魔物が騒いでいる…命を落とした人をこうやって嘲笑っているのだろうそこで魔物が2体襲いかかってきた「殺されるのはどっちかな?」
そう言って2体を炎で焼き払う横でヒョウが上の魔物を一体仕留めた「へえ少しはやるようだなならばこれはどうだ!」そう言われた瞬間体が重くなる,,。
「どうだ重力操作で動けんだろう仲間をやられたので苦しめて殺してやるよ」
そう言って今度は4体も襲って来た、重い体をなんとか動かして2人で倒したがどうするこのままじゃこっちが負ける,,。
そういうば簡易重力操作が合ったよなこれで相殺できないか?
発動すると体の重みが取れて動けるようになった、相手も同じなのだろうこれなら「何!?重力操作が突破された?」
魔物は驚いていたがその隙に5体ほど倒したヒョウもかなりの数を倒しているそして戦っていく中でとうとうボスだけになった。
「くそ!このなりゃ俺だけでも,」それを言う前に「逃がさないよ」そう言って魔物を全て倒したので思わずヒョウとハイタッチをした。
ちなみに魔物の素材やスキルは全て回収済みである。
そして森の最深部へ行くと薬草が沢山生えていた、また神殿が2つほど合った,,良くあるやつか?
まずは依頼にあった薬草を取って行くこれを育成できたらいいと思い分析すると普通は生えないのだが生成者で生成すれば可能だと言うことが分かった。
しかも今までの物より高品質なのでこれは期待できそうだ!
そして多めに取った後神殿の中に入ると剣があったがそれは思いっきり岩に刺さっていた良くあるパターン…。
ヒョウが剣を抜こうと引いたがびくともしなかった、次に僕が引くとすぐ抜けた。
なんだか凄い不思議な力がありそうな剣だ分析するともっと驚いたこれは全ての属性対応でしかも所持者の全ステータスを上げると言う能力だった、また邪魔にならないよう体に宿るようだ。
でも凄い軽いなこれ…まさか実体を持ってない霊体なのか?
それでも物理攻撃の様に斬る事はできる…なんだこれ?
すると突然宝箱が出て来た魔物じゃないことを分析して確認した後に開けると特別な防具が入っていた。
全体が暗い青色で胸の辺りに嵌められている魔法水晶は緑色でとても綺麗だった。
又防具も剣も壊れた瞬間一瞬で再生しさらに強くなるようだしかも世界に一つだけ、めっちゃ嬉しいするとヒョウから話しかけられた。
ヒョウはもう一つの隣の神殿で武器や防具を手に入れたのだがヒョウは手袋のような物だった防具は空色のマントがついたいかにも速そうな見た目だった。
一見弱そうに見えるが同じくらいの強さなのだと分析結果が出ているヒョウは魔法を主に使うのでそれを強化するために手袋なのだろう、魔法は手から使うからね。
又この防具は考えれば一瞬で着たり脱いだり出来るようだ脱いだ場合は着る前に着ていた洋服に戻るようだ、しかも僕の剣は今はまだできないが階位があるようで一つずつ解放する事ができれば色々な形に変わるようだかなりのいい収穫だ。
新しく手に入れたスキルはコモン簡易重力操作、地面操作…簡易重力操作は同じ物だったので統率してノーマルスキル重力操作になり空気操作と重力操作が統合され空間操作と進化した。
そして街に戻り薬草を渡した後お礼をもらいその街の人達に僕達の街に来る提案をして全員受け入れてくれたので連絡をしておく。
また明日も平和な日々が続くといいな。
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