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【完結】案内ギルドの新人さん~時の聖女と世界の秘密~【130万PV感謝!】  作者: ひろしたよだか


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【幕間6-3】089)家主、帰る。


「わ! びっくりした! モニーちゃん!? なんでこんなところに!?」


 怪しい小屋に注目していたら、当ギルドの誇る引きこもり双子の一人、モニーちゃんに後ろから声をかけられた(ニーア)。小屋に誰かいるかもしれないのに、思わず大声を出してしまう。


「なんでこんなところにって言うのは、こっちのセリフだけど。。。アタシはお散歩よ。ここ、いつものルートなの。ほら、目印もあるでしょ」と、私が気になって追ってきた木の実を指差す。これはモニーちゃんの付けた目印だったのか。


「私はみんなと狩に来て今はスーデルキノコを探して、、、あ! そうだ。モニーちゃんあそこに怪しい小屋があってね、今、扉がギギーって。危ないよ!」


 私が身振り手振りで説明すると、モニーちゃんはクスクスと笑う。


「ニーアさん。ちょっと落ち着いてね。大丈夫だから。あの小屋は使われなくなった炭焼き小屋よ。あそこにおかしな人は住み着いていないわ」


「そんなの分からないですよ。昨日やってきたかもしれないし」


「そうかもしれないけれど、だってあの小屋には、、、」


 そこまで言ったところで、小屋の方から「やっぱり扉もダメか〜」と言うのんびりした声。大変聞き覚えのある声。


「、、、、トッポさん?」


 こちらに気づいたトッポさんは、「あれ? なんか騒がしいと思ったらニーア? なんでこんなところに? おや、モニーも」とのんびりと言う。


「こんにちはトッポ。アタシはいつものお散歩。ニーアさんはみんなと狩に来たらしいわ」


「ああ、そういえば昨日ノンノンがそんなこと言ってたなぁ〜。でもなんでニーアだけ? 迷子か〜?」む、迷子ではありませんよ? 多分。と思いながら経緯を説明する。


「トッポさんはなんでここに?」


「んー。この炭焼き小屋を直して使えないかなって思ってなぁ〜。たまに来て修理してるんだ〜」


 なるほど、モニーちゃんが言っていた意味がわかった。それなりに腕に覚えのあるカインでも片手で捻るトッポさんが出入りしていては、悪漢に付け入る隙はないだろうな。


「じゃ。アタシは散歩の途中だから」とあっさりその場を去ってゆくモニーちゃん。ちょこちょこと少し歩いてから、こちらを振り向いて「そういえば」と添える。


「スーデルキノコなら、ニーアちゃんが通って来たあの辺、あの大きなウロのある木の後ろにたくさん生えているわよ」と言い残して、今度こそ歩いていった。


 そんなモニーちゃんをポカンと見送りながら「ほとんど部屋から出ないって聞いていたけれど、、、」とつぶやくと、


「モニーはたまにこの辺で見かけるなぁ。ま、街より過ごしやすいんだろうな〜」と返ってきた。そうだよね。その気持ちはなんとなく分かる。


 トッポさんはこれから炭焼き小屋の扉を直すと言うので別れ、モニーちゃんが指定した場所へ行くとなるほど確かに、ロブさんが説明してくれた見た目のキノコがたくさん生えていた。


 ロブさんからは見つけたら呼ぶように言われたけれど、そもそもロブさん、どこにいるんだろ? ま、いっか、とりあえず摘んで戻ろう。


 キノコを獲ってから木の実の目印を頼りに元の場所に戻ると、ロブさんから怒られた。私の姿が見えなくなったので探していたらしい。すみませんでした。


 ポメルも結構心配してくれたみたいで、せっかくの気分転換に来たのに悪いことをしてしまった。


 それでも私がたくさんのスーデルキノコを見せると、「おお、これは立派だな」とロブさんは料理人魂に火がついたよう。ポメルも少しだけ目を輝かせていた。


 そうこうしている内にノンノンとフラージュが戻ってくる。首尾は上々だったみたい。2人はまだ狩りを続けるようで、再び森へと消える。


 ロブさんが腕を振るう料理に、期待に胸を膨らませてギルドへ戻ると、入り口に佇んでいる人がいた。


 年配の女性が2人。ギルドの前に佇んだまま、恥ずかしながらあまり綺麗とはいえない建物を見つめている。


 分かる分かる。この建物に入るの勇気がいるよね。と、自分がそうだったことを思い出しながら、私はその二人組に受付スマイルで声をかけた。


「こんにちは、当ギルドにご依頼ですか? 見た目はオンボロですが、中は綺麗ですよ! よければ中でお話を聞きましょうか?」



 私の言葉に少し目を見開いた女性は、2人で目を合わせて少し苦笑。


「あんたはこのギルドの職員かい?」


「はい!」


「へえ、けど見たところ冒険者じゃないだろ? 可愛らしいし、差し当たり受付嬢かな?」


「可愛らしいなんて、そんな。。。でも、私もちゃんと冒険者ですよ! これでも結構経験を積んでるんですから!」


 胸を張る私に、その人は目を細める。


「あんたが冒険を。面白いね。久しぶり帰ってきたけど、後ろの奴らも知らない顔だし、うちのギルドは随分と面白い事になっているみたいだね」


 女性の一人、気の強そうな人がニヤリと笑いながら言う。

 

 、、、、うちのギルド?


「ああ、挨拶がまだだったね。私はシャロ。この建物の家主さ。いや、元、と言ったほうが正しいかね。それでウェザーはいるかい? ちょっと呼んできておくれよ」




、、、私、元家主の人にオンボロって言っちゃった!!




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