TSした俺、可愛すぎるかもしんない...
「ひー...ひー...死ぬかと思った...。」
「あはは...ごめん。でもまー、めっちゃ可愛くなったじゃん。」
「へ？なんか声もめっちゃ変わってるかも？」
なんだろう。アニメとかで聞くロリボイス？みたいな声になってる気が...
あと、背が低くなったのか？なんか体の重心も変わった気がするし...
「ほい。鏡。」
「.........え...だれ...」
鏡に映っていたのは、美少女だった。
腰まである長い髪は、金色がメインで、毛先にかけてピンク色へとグラデーションされている。
しかも、かなりのくせっ毛で、なのに何故か、全体で見ると可愛い感じにまとまっているという謎。
頭の上にはハートマークに跳ねたアホ毛があって...手で押えてみたり、引っ張ったりしてみたがすぐに元のハートの形に戻った。
なんというか髪の毛だけでファンタジーの塊なんだが？
顔だってめっちゃ可愛い。
すっごい色白で、まつ毛とかも長いし、唇もぷるんとしてるし...お人形さんみたいだ。
そして、眼が凄い。どんな眼球してんだって思ったよ。
なんか角度を変えるだけで色んな色に見えるの...フシギダネ？
身体？リンカに計ってもらったら150cmだってさ。前と比べるとかなり低くなった。
肌とか触ってみたらモチモチしててめっちゃさわり心地いいしビックリ。
そして体の重心変わったって感じたのはこのでかい胸のせいだね。恐る恐る人差し指でムニってしてみたんだけど...その感触にすっごい感動。コレヤバイ。
無論サキュバスだから、くせっ毛の髪に隠れるようにしてしっぽと羽根、角がある。
いやまぁこのボリュームのヤバい髪の毛のせいで、そのパーツ全部隠れちゃってるんだけどね。
「あれ、ユニは？」
自分が出す声...どうしても違和感を感じてしまうな。
「魔王様なら、勇者くんが痛みで苦しんでいる間に一旦城に帰ったよ。テレポートできる人は自由に行き来出来ていいねぇ。」
「なるほど...ねぇ...変わってから気づいたんだけど...この髪の手入れとかお肌とか大変じゃない？」
サラサラモフモフのくせっ毛やモチモチの肌を一度こう経験してしまうと失うのが辛い。今の姿に最高の可愛さを感じるだけにね。
「あぁ、それねー。大丈夫だよ。サキュバスの力でどうとでもなる。」
「...へ？」
「サキュバスは、強くなるためには吸性をする必要があるわけじゃん？だから効率よく吸性をするために、サキュバスは魔力を使って自動的に、自分の最も良い状態を維持するんだよ。」
「え。じゃあなに。何もしなくていいってこと？」
「そゆこと。ついでに言っとくと、サキュバスは吸性の時に子供できたりしたら困るから、デフォルトは生理とかないからね。」
何それ...サキュバス...めっちゃ便利やん！
「他にもいろいろ便利なのがサキュバスのスキルに入ってるから、色々試して慣れるといいよ。」
そう言われてステータスボードがあることを思い出した。
王国で召喚された時に1度見たっきりでその時以外見てなかったな。
そう思い、心の中でステータスと祈る。
こうすることで目の前にステータス画面が出てくるというまるでゲームのような仕様なのだ。
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名前 : 名前を入力してください
種族 : ブレイブサキュバス
性別 : 女
年齢 : 22
職業 : さんしゃいん♪Lv.1
体力 : E
魔力 : E
物攻 : D
魔攻 : D
物防 : E
魔防 : E
貫通 : E
速度 : E
命中 : E
運気 : E
魅力 : S
スキル :
サキュバスLv.1 勇者Lv.1 ブレイブサキュバスLv.1
称号 :
勇者---全ステータス1弾アップ
勇気あるサキュバス---物攻魔攻1弾、魅力2弾アップ
七色の陽だまり---魅力3弾アップ
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「え？...」
「ほぉ...ブレイブサキュバス...さんしゃいん...サキュバスクイーンの私でも初めて聞いたね。新種族かな？勇者を強引に消そうとしたからかね。」
「...7色の陽だまりってなんだろ...」
「そりゃー勇者くんの見た目から来たものだろうね。あと、サキュバススキルの中に魔力で服を作るやつがあるから使うといいよ。いつまでも麻布1枚はね。」
「あ...そうだね。」
ほんとサキュバスって便利なスキルが多いな。
このスキルか？ドレスアップってやつ。サキュバスのスキルの中に入ってるな。
「おっ可愛いじゃん。さすが7色の陽だまり。」
「えぇ...その呼び名は嫌だなぁ」
そのスキルを使ってみると、ライトイエローを基調にしたワンピースが現れた。着てみると...うん。かわいい。
何となく、その場でくるりんと一回転してみる...うん、よき...
そのタイミングで、扉の向こうから足音が聞こえてくる。ユニが帰ってきたのだろうか？
ガチャ...
「おっ、ちゃんとサキュバスになれたんだね。こっち向いてみてよ。」
「ん？こう？」
くるん...
...きゅん......
ん？なんか今ときめいたみたいな音聞こえなような？
「ぁ...ぁわ...ぇぁ...ちょま...やばぃ...めっちゃかわいい...」
「えっ...？大丈夫？」
「えっ！！はっ...はひ！だいひょうぶ...です...」
「んー？......全然大丈夫そうじゃないよね？？」
今までのユニは、小さいながら魔王の貫禄ってやつが感じられていたのに、今は...なんていうか...恋する乙女？
顔を耳まで真っ赤にして、目がアニメみたいに混乱して渦巻きみたいになって、あわあわと慌てている...推しが急に目の前に現れた反応みたいだな。
なかなか反応が面白いので、ユニのほっぺたを指でぐにっと押してみる。
「ひゅ！？」
脳がショートしたのか変な声を出してユニが固まってしまった。
うん。こうユニの前に立ってみると、自分の身長がかなり縮んだのがよく分かる。
ユニと同じくらいの身長になってるからね。
っと思っていると呆れた表情でリンカが言う。
「その辺にしといてあげなよ。サキュバスになった勇者くんはめちゃくちゃかわいいんだから。」
「おっやっぱり？」
「正直、勇者くんがサキュバスじゃなかったら襲ってるね。」
「えっ...そこまで？」
「うん。だからあまり魔王様を刺激しない方がいいよ。限界化した魔王様が何言い出すかわかんないから...」
えぇ...
「あっ...あのっ...その...！私のっ...！お嫁さんになってください！！」
「あぁ...手遅れだったわ。」
お湯がわかせるんじゃないかと勘違いするほどの真っ赤な顔して、手を差し出して求婚するユニを見てリンカは頭を抱えた。
「え...あ...うん。よろしくお願いします！」
「えぇ...こっちも手遅れだったわ...」
え、こんな可愛いくて、からかいがいのある子に告白されたら普通うけるよね？
...ん？......お嫁さんになってください？...これ、お付き合いじゃなくて結婚じゃね？...あっ受けちゃった。
ユニの手を握る俺を見て、更にリンカは頭を抱えたのだった。
主人公の外見書いてる時が楽しすぎてやばい
