華舞の蝶
まぁ、まだよく分かってない点も多いけど使ってみればなんか分かるでしょってことで、とりあえず戦闘スタイルを1つ登録してみることにする。
戦闘スタイルの登録方法は簡単。私自信がどういう風に戦ってるかを想像するだけ。
ただまぁ...ヒマリア...つまるところ私はすっごく可愛くて...しかもなんていうか、称号が7色の陽だまりとかいう...アニメとかだとほわほわした天然系の見た目な訳ですよ。
なんか戦ってるところが全く想像出来ない。
お花畑で蝶々相手に振り回されて、ヘンテコな踊りしてる方がよっぽど想像出来る。
「あっやば。」
ヘンテコな踊りしてる想像が、さんしゃいんに伝わってしまった...
困惑しながら職業が必死に戦闘スタイルにしてるのが目に浮かぶ...
ほんとごめん...え?出来た?あ、うん、ありがとう。
・さんしゃいん♪
〈華舞の蝶〉lv.1
〈未設定(レベル11で解放されました)〉
〈未設定(レベル21で解放されました)〉
〈未設定(レベル31で解放されました)〉
〈未設定(レベル41で解放されました)〉
〈未設定(レベル51で解放されました)〉
「なんかかっこいい感じの名前のやつ出来ちゃった!?」
「ほぉ...私で試してみなよ。」
リンカが実験台になるよっと申し出てくれたが...大丈夫かな?...そう言えばリンカ375レベルだっけ。なんも問題なさそうじゃん。
異常にレベルの高いリンカに謎の対抗心を感じながら、戦闘スタイルを華舞の蝶にする。
「うぇ、なんか出てきた...扇子?」
変えた瞬間、私の手に扇子が現れた。開いてみると花柄で普通に可愛い。
いや、扇子の先が鋭く刃物のようになってるじゃん...え?この戦闘スタイルの武器ってこと?...やっぱ可愛くない。
まぁ戦うんだしってことで、リンカの方に軽く扇子を振って決めポーズを取ってみる、その瞬間私の体の周りでふっと強い風が巻き起こった気がした。
......気のせいじゃなかった。
さっきまで何時でもどうぞと言わんばかしに仁王立ちしてたリンカがすっごい高速で私の後ろに回り込んでた。
さっき起こった風はリンカの移動で出来た風だったっぽい。
「あの......なんで私の後ろに?」
「い...いや...ヒマリアが扇子を振ったタイミングで嫌な予感を感じて退避したんだよ。」
「......何も起こってないけど?」
「いや...ほら...」
そう、リンカが私の後ろから指さす先、リンカがさっきまでいた側の奥の壁に立て掛けられた鎧が...ざっくり切れてた。しかも私が扇子を振った角度で。
「ひぇっ...扇子振っただけであんだけ距離のある場所にある鎧が切れたってこと...?」
「...ヒマリア......その扇子は仲間に向かって振るの禁止。ok?」
「......うん。」
この扇子やっぱり可愛くない...




