バッチコイだよ!
俺のベットは昨日のうちにユニの寝室に運び込まれ、ユニのベットに並ぶように配置されてる。
昨日もこの部屋でユニと寝たのだけど、今日はユニの特性を煽ろうとしてることもあって少しドキドキしていた。
寝室に入ったらすぐに自分のベットを押してユニのベットにくっつける。
「ヒマリア?...何してるの?」
「んーこうして寝た方がラブラブかなって。」
「えぇ!ダメだよ!」
ユニはすぐに顔を真っ赤にして否定してきた。
だけど、一瞬目にハートが浮かんだのを俺は見逃さない。
連結したベットの真ん中に俺は腰かけた。
「どうしてダメなの?」
「どうしてって...えと...その...なにか...間違いが起こったらダメだから!私、そういうことしちゃいそうだから!」
少し悩んでからユニは決心したようにそう告げてくる。
へへ...ふへ...ぜーんぜんいいんだけどねぇ?
「えー...間違いー?...別にユニ相手なら何されても私は全然問題ないけどなぁ?」
「うそ...ほんとに?」
「うんうん。ほんとほんと!」
「私...えっちなことしちゃうかも。」
受け答えしていく度に、どんどんユニの中のピンクラビットの特性が目覚めていくのを感じる。
「バッチコイだよ!」
それが決め言葉のように、ユニの中の最後の砦が崩壊したようだ。
完全に目がハートになったユニはゆっくりと俺の膝の上に体をこちらにして座る。
ユニの太ももで俺の体を挟む感じだ。
「ねぇヒマリア?」
「ん?」
「私、分かるんだ。あなたの中の性別が揺れ動いてるの。」
「...え?」
「話し言葉は女の子で統一してるみたいだけど、内心はかなりブレブレ。男っぽくなる時もあれば、女っぽくなる時もある違う?」
そう言われてみれば...そうかもしれない...
俺は確かに心の中で『だよ』とか『だよね』と言った女の子っぽい口調になることもあれば、『だ』とか『だよな』と言った男の子っぽい口調になることもある気がする。
「私はね、そういうのが何となく分かるんだよ。そしてあなたの最後の砦が、心の中で使う一人称の『俺』
...私の最後の砦はあなたが壊したんだよ...だから私はあなたの最後の砦を壊してあげるね。ねぇヒマリア...大好き、愛してるよ。」
そして、ユニの方からキスをしてきて...
そのままグイッとユニに押し倒される...
これは...軽い気持ちで煽るもんじゃなかったな。
でも、後悔はしていない。だって頭の上のアホ毛がフリフリ動いていて、心から期待してしまってるんだから。
ユニとヒマリアの寝室からは朝まで2人の嬌声が聞こえたという。




