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視点ユニ:「私は、男を恋愛対象として見れないんだよ!」

ユニ視点


 夜の5時頃、ぐっすり眠っていると急にマジフォに電話がかかってきた。


 何事かと電話に出てみると、リンカからで緊急の用がある...と。


 サイの砦に急いで向かってみると、そこには勇者が居た。


 攻めてきていたのかって?


 ううん、違う違う!医療室のベットで寝ていたんだよ。


 身体中の傷はしっかりと治療された様で古傷ひとつ無かったけど、心の傷はかなり深そうだった。


 私、魔王のスキルでそういうのが分かるんだよね。


 弱った彼を見ていると思わず頭を撫でてしまったよ。


 それくらいに危うかったんだよ。


 話を聞いてすぐに同族の儀を行うことになった。


 打算アリとはいえ、こんな理不尽な目に会った人をそのままにはしておけない。


 儀式で痛みを感じてしまうだろうけど、死ぬよりはマシだよね。


 私は、儀式が安定に入るまではそばに居てあげることにした。


 安定したら私はすぐに魔王城に帰った。


 彼が目覚めたあとはしばらく付きっきりでサポートしてあげたい。


 初めての体、初めての環境...戸惑うことは多いはずだよ。


 そのために先に私の仕事を終わらしておかなければ...




 魔王城に帰ってくる頃には6時半を過ぎていた。


 使用人や起きるのが早い役人はもう活動を始めている頃だね。


 仕事場に向かう途中にすれ違った役人に今日の仕事用の書類をもってくることを頼む。


 その役人は私がこの時間に起きていることにびっくりしていた。普段は8時くらいまで寝てるもんね。


 役人の反応、ちょっと反応が面白かった。びっくってしたんだよ?


 書類仕事を初めるとまず最初にする事は、書類を内容ごとに分けることだね。


 ちょっとした小山になる量の書類を分けてみると、書類の3分の1が見合いや結婚に関する話だった。


「もー!なんでわかんないのかな。私は、男を恋愛対象として見れないんだよ!」


 いくらそんな話を出されても受けないよ!


 この伯爵のやつとか何回目だよ!毎回拒否するための返事を書くこっちの身にもなってよ。


 ほんと無駄な仕事を増やさないで欲しい。


 魔族は、寿命が長く身体も強いことから、人族のようにガンガン結婚したりはしない。


 結構魔族の結婚って言うのはゆっくり進むものが多いんだよね。


 それでもこの伯爵のような、権力欲しさに結婚を利用したい最低な人はこうしてお見合いの話をもってくる。


 こういうのはほんとにウザイ。次持ってきたら位を下げてやろうか?


 っと心の中で文句を垂れ流しつつ仕事を進めていく。


 黙々と2時間ぶっ通しで書類に付き合って書類仕事を終わらせた。

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