表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/32

あーん

 ばんごはんの時間、俺は何も書いてないオムライスを食堂に運ぶ。


 食堂の扉を開くとユニとメアが待っていた。


「ヒマリアはどこに行ったのかな...もしかして迷ってる?」


「ねぇおねー様、私探しに行ってくるねっ...てあれ?ヒマリア?」


 メアが俺を探しに行こうと席を立ち上がったタイミングだったらしい。


 俺がキッチンワゴンを押してきたのを見てユニが不思議がった。


「どうして...ヒマリアが料理を運んでるの?」


「えーとね。私の料理を食べて欲しくて。厨房を借りて作ってきたの。」


「え!ヒマリアって料理出来たの?」


「まーね。」


 一応こっち来る前は一人暮らししてたからな。


 ユニとメアの前にオムライスとサラダ、オニオンスープを並べる。


 メアが驚いたようにこちらを見てきた。


「これ...全部ヒマリアが?」


「もちろんそうだよ。」


 ケチャップないくせに、コンソメは普通にあったんだよね...不思議。


「ちょっとまってねー。まだ食べちゃダメだよー。」


 ケチャップを取りだしてユニの隣に行く。


「ヒマリア?...その赤いのは?」


「ケチャップだよ。これでこーして...こーして...こう!よし完成!」


 大きくハートを書き、その中にユニと書く。


「えぇ!これって...」


 その絵を見てユニが期待した目でこちらを見てくる。


「うん。大好きだよユニ。」


 そっとユニの耳元で囁いた。


「ひゃぁぁ...」


 ぼんっと急に顔を真っ赤にして照れ出すユニ。


 うん。可愛い。これが見たかった!俺のアホ毛も大満足にぶんぶん揺れている。


「えー!おねー様いいなー!ラブラブじゃん!」


 メアが体を乗り出して羨ましがった。もちろん、ユニにしてメアにしないなんてことは無い。


メアのオムライスにも、大きなハートを書いてその中にメアと書いた。


「おぉ!やったー!」


「さて、これで完成なので食べよう!」


 自分の分も机の上に並べる。


 絵?普通にびゃーってケチャップ塗ったけど?そりゃ自分自身には書かないよ。


「おっおおぉ!美味しー!!なにこれ!ヒマリアって料理上手なんだね!」


 メアはすぐにオムライスを口に運んで、目を輝かせてくれた。パクパクとすごい勢いでオムライスがメアの口の中に吸い込まれてゆく。


 こういうの見てると嬉しくなっちゃうな。


 逆にユニの方はまだ照れているようでオムライスに手を出していない。


 これはチャンスだってことでユニのオムライスをスプーンで掬う。それをユニの口元に持っていった。


「あーん。」


「ふぇぇ!?」


「いや、食べてなかったからこうして欲しいのかなって。」


 いや、違うのはわかってるけどね。普通に照れてただけだもんね。でもこうしてからかってやるとユニの反応が可愛くてしょうがないんだよね。


「えとっ...あとっ...その...!!........うー...はむ!」


「どぉ?美味しい?」


「おっ...おいしい...です...」


「よかった。」


 耳まで真っ赤にしているユニを見てこれ以上は危ないと判断。


 自分の席に戻って俺も食べ始めることにしよう。


「おかわり!」


「食べるの早!」


 驚くべきことにメアがもう完食していた。


 ユニが一口食べるまでにメアはもう完食だよ?早くない?


 まぁ、おかわりはちゃんと用意してるんだけどね。


 料理長が絶対おかわりが出るから追加を用意しとけっていってたからね。

 

 料理長の予想通りだったよ。


 メアに追加のオムライスとスープを渡す。


 今度こそ俺も食べ始めた。


用事ですっかり投稿時間がおくれちまったぜ...


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ら~ら~ら~、ららら~らら~(尊くて)こと~ばにできな~い [一言] キマシタワータマリマセンワー 尊い···(昇天)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ