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オムライス

 あれから時間が飛んで次の日の夕方頃、俺は魔王城の厨房に来ていた。


「ふむふむ...ありがと。ちゃんと材料買ってきてくれたんだね。」


「はい。でも魔王様の為に料理を作りたいだなんてアツアツですね!」


「えへへー。」


 ユニに耐性をつけようキャンペーンで何をしようか考えた時に思いついたのが、『あーん』と『オムライス』だった。


 手作りオムライスにケチャップで『ユニ♡』っと書き、それをあーんで食べさせる作戦。


 うん。すっごい可愛いユニが見れそうだ!


 ってことで今日の朝に料理長にお願いした所、二つ返事でokしてくれた。


 ただ驚いた事にオムライスを作りたいから材料が欲しいと伝えると、


「オムライス?聞いたことないですね。」


 っと言われた。


 名前が違うだけの可能性も考えてどんな料理なのか説明しても、知らない...っと。


 そして更にケチャップすら知らないとまで言われてしまった。


 まじか...普通にメイドさんが存在する世界なのに、オムライスないとかそれ大丈夫かよ?


 メイドさん×オムライスっていったら定番じゃん。(諸説あります)


 いや、オムライスにケチャップで絵を書いたりするのは日本でも最近になってからって聞いたことあるから仕方ないんだろうけど。(諸説あります)


 話を戻すがケチャップすらないとなると、もう自分でケチャップから作るしかない。


 はぁ、勇者召喚で俺より先に来てる人ちゃんとそういうの広めといてよな。


「えーと確か...トマトの皮は邪魔なんだっけ...」


 やべぇ...記憶が薄すぎる...


 普通、ケチャップとかスーパーで買うもんね。作り方うろ覚えだよ。


 適当にヘタをとって、そこに切れ込みをいれお湯を入れた鍋の中にしゃぶしゃぶレベルの時間だけ入れる。


 そしたら皮が向きやすくなるんだよね。


 皮をむいたら、ニンニクと玉ねぎと一緒にすり潰す。


 ミキサー?んなものないよ。


 十分なめらかになったら、鍋で煮る。


 酢や砂糖、塩や胡椒で味を整えて完成。


 いいやん。ちゃんとケチャップしてるよ。


 料理長が興味深そうにケチャップを見てきた。

「それがケチャップですか。ちょっと味見させていただいても?...おぉ美味しい!これは色んな料理に使えそうですね!」

 

 まぁ、後はいつも通りにオムライスを作るだけである。


 試作品を料理長が食べてくれるとのことなので、早速試作品オムライスを作る。


 ケチャップを絞り袋に入れる。オムライスに大きくハートを描きその中にユニと書いた。


「これは...なるほど...オムライス...愛ある料理ですね。」


 オムライスに書いた内容を見て料理長は優しい笑顔をした。


 味はもちろん高評価。城下町にある魔王城経営のレストランにこの料理を出さないか?と言われたので条件を付けてレシピを教えておいた。


 え?条件?


 希望者にはメイド服を着た店員さんが目の前でオムライスにケチャップで文字を書いてくれるサービスをする事だけど?


 え?めっちゃ重要だよね?


 あ、オムライスの売上の1部は俺にくれるらしいよ。

自家製ケチャップマジおすすめ!

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