クラス発表
少し短めです。
新入生は体育館での入学式の前に門を入ってすぐの掲示板で自分のクラスを確認する。
一学年90人程でクラスはABCの3クラスに別れている。
入学前の試験の成績順になっていてAクラスから順に割り振られている。
ここで私は手を抜いた。
ヒロインはAクラスになる筈だからBクラス狙いでわざとスペルを間違えたりして平均点位になるように調整した。
アンドリュー殿下、イーサン様、グルマン様、ヨハンは勿論全員Aクラスで、私とはクラスが違うと思ってたら何故かAクラスの名簿に私の名前が…。
嘘でしょ?
何で?
顔に出ていたのか殿下がこっそり
「シルフィーがわざと点数低めにするのが分かっていたから、入学試験前に家庭教師にやらされた試験の結果を持って校長にシルフィーをAクラスにするようにお願いしてたんだよ。」
って…!
何余計なことしてくれたのよ!?
顔面蒼白で声も出せない私に
「ボク達からシルフィーが離れるのを許す訳がないでしょ?」
ってイーサン様…。
「私の婚約者が別のクラスなど耐えられないからな。」
とヨハン。
「僕はヨハネスと同じクラスになりたかったから、シルフィーも勿論セットですね。」
ってグルマン様…。
嵌められた…。
学校に行く前のお復習だってテストみたいなのやらされたのはこれだったんだわ…!
というか幼なじみ全員この事を知っていたってことよね?
屋敷に毎日通われたこともそうだけど、またしても上手いこと囲い込まれてしまった。
でも、私にはもうひとつ確認しておかなければいけないことがある。
Aクラスの名簿にヒロインの名前があるのかどうか…。
ユリシア=ポンデケージョ男爵令嬢の名前を探す。
しかしAクラスにはその名前はなかった。
マリアンナはAクラスで一緒になれて嬉しかった。
私の心の救いだわ。
BクラスとCクラスも見たけど、ユリシアの名前はどこにもない。
どういうこと?
ヒロインがいない?
入学式はクラスごとに座る場所が決まっていて、私の周りは攻略対象達でがっちり固められてしまった。
私の後ろからマリアンナが声をかけてくれて、どうにかそこから抜け出すことが出来た。
ヨハンは不満そうにしてたけど、マリアンナが親友なのは知ってるしあのままあそこに座り続けるのは針のむしろ状態で勘弁して欲しかったから、そっと手を握って『また後で』と告げたら許してくれた。
まだ時間があったから会場の隅でマリアンナに泣き付く。
「マリアンナ~!」
ちょっと泣きそうな私をマリアンナはそっと抱き締めてくれた。
ヨハンの視線が痛いけど、これは許して欲しい。
ヨハンと出会うよりずっと前からマリアンナは私の大切な親友なんだから。
「シルフィーヌ…相変わらずがっちり囲われてるのね。」
ちょっと同情的にそう呟くマリアンナ。
「絶対他のご令嬢方に恨まれたよ…。」
泣きそうな私。
「大丈夫。私がシルフィーヌを守ってあげるからね。」
本当にマリアンナは良い子!
親友だけどママみたい。
「マリアンナァ~ありがとう…」
優しく背中をさすってもらって少し落ち着く。
席に着くと式が始まった。
校長の挨拶が終わると新入生代表の挨拶としてアンドリュー殿下が壇上に上がった。
いつものふざけた口調とは違い、流石王子って感じの気品溢れる挨拶でギャップ萌えも有りだななんて思って見てたら、壇上の殿下と目が合ってアイツやらかしやがった。
ちょっと見直してたのに、バチンってウインクかましてきたの!!
それしか出来ないのかお前は!
しかもその視線の先を辿ったご令嬢方は私に敵意剥き出しだし…。
ヨハンも見てる。
本当に勘弁してください!
隣に座っているマリアンナがそっと背中を撫でてくれて、マリアンナがいなかったら私この学校で生きていけないって思った。
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