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対称性を破って現実⇔異世界変革  作者: 社畜を辞めたい
第一章 夢は続くよ何処までも
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第7話 初めての街

俺はパジャマの上着を売り、

宿屋を予約し、

夢の中の一日を過ごす算段を付けた。


偶々前に並んでいた、

おばさんには感謝だな。




「おばさんの宿屋、高そうですよね。」


「有名な宿屋だからねぇ。

 女冒険者パーティ、白黒が守る宿ってね!

 まぁ、只の住み込みなだけなんだけど、

 変な輩は寄って来なくて助かるよ。」


「それが男禁止を守れる理由ですか?」


住み込みと言えど、

冒険者の仕事でフェーズヒに行っている間は、

白黒パーティいなくなっちゃうよ?


「もう1パーティと交互に仕事に出かけていくから、

 大体冒険者がいるね。」


「やっぱり、冒険者って強いんですか?」


「そりゃ、あんたみたいな、

 おデブじゃ相手にならないだろうよ!」


「ハハハー。」


デブじゃ無いよ!

ちょっと膨よかなだけ!!




そんな話をしている間に、

城門へ並ぶ列も進み、おばさんの番になった。


おばさんだけ外門から入り、

通路で検査を受けている。


俺は外門の淵で待たされている。

何かあった時は、二つの格子を両方落として、

閉じ込めるんだろうな。



内門、外門、それぞれに1人。

検査に2人、偉そうな1人の計5人いる。


中肉中背だが、筋肉が盛り上がり、

西洋風の精悍な顔立ちをしている。


軽装の鈍色の鎧を着け、長剣を腰に差している。

両門に居る二人は、背中に弓矢も持っている。


偉そうな門番は、

鎧の上から黄色が主体のマントを羽織っている。

剣の装飾も、色が付いた石か何かが埋まっている。


耳は、犬耳、猫耳、普通、普通、兜で見えない、だ。

さて、そろそろ俺の順番だ。




「名前と出身地、目的を話せ。」


うん、高圧的ですね。

まぁ、手荷物もない不審者だからな。


名前……夢のためにペンネームを考えるか?

面倒だな。


「トモエです。東京から来ました。

 目的は白黒を見に来ました。」


さっき知ったばかりだけどな!


おばさんの後だし、

有りそうな話に聞こえる事だろう。

おばさん、内門の外で待っているし。


敢えて、詳しく説明せず、

門番の想像力に任せる。

俺が説明すると余計な事言いそうだ。


「白黒?アフマンさんの所の?」


有名と言うだけあって、門番も知っているらしい。

そして、おばさんはアフマンさんって言うのか!

すっかり、名前聞き忘れていたよ。


「そうです。偶然お目にかかれて、

 これならすぐに白黒に会えそうです。」


「それで、荷物はどうした?」


まぁ、それ聞きますよね。

俺でも不審に思うからな。


「命からがらだったので、分かりません。」


「モンスターか、盗賊か?」


おっと、門番の仕事に触れる話だったのか。

雰囲気が重くなった。


「モンスターでした。」


門番の仕事、人の出入りを監視しているんだから、

盗賊とかだろう。


モンスター退治が専門なら、

都市の周りを偵察しているはずだ。


「そうか。

 まぁ、ケフの大森林が近いから気をつける事だ。

 行って良し!」


うん、面倒事は回避出来たらしい。

やったね!




「お待たせしました。」


城門を通り、

石造りの3階から4階建ての建物が見えてくる。

建物同士の隙間が殆ど無く並び、

土地が不足している印象を受ける。


まぁ、木製の窓は大きめだから、

道路側から日光は入りそうだが。


壁は多彩な色で装飾されているが、

原色系が多い。

もう少し、品という物をだな。

あれ?これ俺が悪い?俺の趣味の問題か!?

俺の夢だし、こんな配色が好きだったなんて。。



「そうかい?

 私には随分早く終わった様に見えるけどね。

 一体、何を話したんだい?」


アフマンさんも、

俺の事を不審人物だと、

思っていたんだろうな。


「それは秘密です。

 都市から出入りできなくなると困りますから。」


「まぁ、いいけどね。

 さ、こっちだよ!」


そう言って、アフマンさんは城門から続く、

主要道路を南進していく。


アフマンさんの荷物の内、半分は俺が抱えている。

どれも重く、あとで腰が痛くなりそうだ。

チャリチャリと言うから、

壊れ物とかも入っていそうで怖いよ!

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