菜須よつ葉さんから。真夜中の不思議な出来事 ~ぷちミント様編~
「元気になったらお家へ帰れるよ」
看護師さんが優しくお話ししてくれます。
ミント君は数日高熱が続いていて、脱水の症状もみられたので入院になりました。
お母さんに抱っこされて看護師さんと共に内科病棟入り口まで来ました。
「うわぁ、うさぎだぁ!」
ミント君がお母さんに抱っこされながら、入り口の大きなうさぎのぬいぐるみに気づいて、うさぎに手を伸ばすミント君。
看護師さんがミント君に声をかけた。
「ミント君、このうさぎさん、うーちゃんって言うんだよ」
「うーちゃん」
ミント君は嬉しそうに、うーちゃんを見つめる。
看護師さんに案内されママに抱っこされて病棟に入っていくミント君。
「306」
と書かれた部屋にママに抱っこされ入院となりました。不安で泣きそうなミント君。
看護師さんに病室に連れてこられママにパジャマに着替えさせられてベッドに寝かされているミント君。
暫くして「にこにここどもクリニック」一番優しいと言われている主治医の北山医師と担当看護師さんがミント君の診察にきました。
「ミント君、こんにちは」
「……」
「ミント君の担当の看護師の小野です。よろしくね」
ミント君は、はじめての入院に怖くて今にも泣きそうです。聴診器で聴診するのもドキドキです。
医師が聴診しやすいようにフォローに入る担当看護師の小野さん。
「はい。良いよぉ。頑張ったね」
北山医師がミント君を誉める。
面会時間いっぱいまで居て、完全看護なのでミント君のママは帰っていきました。
消灯時間を過ぎ周りの子はスヤスヤ眠っている。ミント君は、はじめての入院でひとりベッドに寝ているのが寂しくなってきた頃、
「ミントくん、遊ぼうよ」
ミント君は布団から顔を出して声のした方をそっと見てみる。
「……うーちゃん」
「みんなが待ってるよ♪ さぁ、お背中に乗って」
ミント君はうーちゃんの背中に乗りプレイルームに移動します。プレイルームの前につき
「ミント君、扉を開けてごらん」
うーちゃんの声でミント君はプレイルームの扉を開けると……
「わぁー」
プレイルームでは、ぬいぐるみ達がゲームをしたり楽しそうに遊んでいる。
真夜中のプレイルームにだけ繰り広げられる、うーちゃんの大好きな時間。
ミント君は寂しいのを忘れ、うーちゃんと一緒に楽しくゲームをしています。
寂しい夜を過ごすことなく気づいたら朝で看護師さんに誉めてもらえているミント君。
「ミント君、ぐっすり眠れたわね。いい子ね」
ミント君は看護師さんににっこり笑って応えました。
真夜中の不思議な出来事、はよつ葉ちゃんこと菜須よつ葉さんが書いてるシリーズの一つです。
よつ葉ちゃんにかかれば、誰であろうと幼児と化してしまいますw 俺、もらいもので二度目の幼児化ですね。
「様」って敬称でタイトルに残るって、ものすごいてれくさいんですが本人の意向を尊重しまして。
お忙しい中、誕生日SSをしたためていただきまして、ありがとうございます。