第23話 弱者の蹂躙と欲望の王
俺達が移動を開始して20分と経たない内に帝国との国境線に着いた。元々国境までは300キロ近くあったがエンジェルシリーズの効果によって音速飛行が出来る俺らには短く感じる。
国境沿いには黒光りした甲冑を着た帝国の兵がいる数えてみるとその数10万。流石にこの数には仲間も怯んでいるようだ。 ここは一つ教えてやるか。
「お前ら! 敵の数は「10万」だ。この数が多いと思うか? 断じて否だ!こっちは「1万」もいる! 俺達がする事は簡単だ。上から突っ込んで紙みたいな薄さしかない鎧で自信満々な屑共を10人殺せば良いだけだ! 以上!」
そう、敵の数は10万と聞くとその数に怯むが計算上この高さからあいつらの中に音速で突っ込めば衝撃波などで簡単に10人殺せる。これを全員分行えばあっという間に帝国軍は倒せる。
俺の言葉で自分達が何者かを再認識したみたいだ。全員が武器を構え、次の瞬間地面に着弾しいている。
その後、帝国軍が壊滅し帝国の首都帝都が開門されたのは戦闘開始からわずか30分たった時だった。
___________________________________________________
俺は蛇を模した柄の付いた仮面を付け帝都の門を通り抜けた。と、言っても門はボロボロに壊れており、外側から何かで貫かれたかのようにいくつもの穴が空いていた。門を通り抜けるとそこは地獄絵図だった。白い鎧を着た人たちが暴虐の限りを尽くしていた。あるものは家に火を付け、四肢を拘束したその家の持ち主にそれを見せていた。よくみると中に女と子供がいる。そいつの過去をみるとどうやら帝国の兵に同じ事をされたらしい。そう、ここで何かをする奴らは必ずそれと同じことを帝国にされている。あるものは老人をいたぶり、またえあるものは孤児院を血の海に沈めていた。
俺はその中を通り、サタン達を連れあの場所に向かう。そう、この帝都の中心皇帝が住まう塔「帝城バベル」に。
___________________________________________________
「よっ!余の前で無礼であるぞ!」
そう言ってきたのは皇帝陛下本人だ。皇帝は神だから寿命という概念が存在しない。だからこの国はこれまでこの皇帝のみがトップに君臨していたのだ。
「あなた、この顔に見覚えは?」
俺はこの時のためにつけていた仮面を外す。
「な!貴様、まさかあの時の勇者の死に損ないか!」
どうやら覚えてくれていたみたいだ。もし覚えてなかったら強制的に思い出させる予定だったけど手間が省けた。
「いえ、違いますよ。私の名前はウロヴォロス、貴方に殺された賢者の無念を晴らすものです。そういう訳で死んでください。」
俺は非常にゆっくり腰に差した刀を皇帝の頭に刺す。皇帝はギリギリの所
「貴様ァ! この我に向けてなんと言う無礼な真似を!もう良い! 出でよ、我が神器、「宝剣カリバーン」!」
そう言って出てきたのは豪華な装飾が施された金色の長剣だった。これを本気で振るえば薄皮一枚ぐらいは切れるだろう。だが。
「【動くな】」
俺がそう言うだけで皇帝は動けなくなる。称号【神々を従えしもの】の効果だ。これを使えば神は俺の言った事に逆らえなくなる。
「【喋る事を許可する】」
「貴様!我に何をした!」
皇帝陛下は怒っているようだ。
「質問には答えない。貴様は俺の言った事に答えれば良い。では質問だ、貴様は今も勇者召喚をしているのか?」
「誰が貴様のよぅ「【答えろ】」…ここ3年はしていない。勇者召喚に必要な魔力は膨大過ぎるからな。」
「では次、召喚した勇者は今なにをしている?」
「全員殺した! この前の勇者は素質が良くて早く育ってくれたわ!」
どうやら嘘はついていないらしい。それから俺は色々な事を聞いた。
「じゃあ貴様はもう用済みだ。【消えろ】」
そう呟くと、皇帝は跡形もなく消え去った。これだけ準備したが終わるのは一瞬だった。
窓の方に向かい下を向く。そこは美しい帝都の街並みはなく火の海になっており耳を澄ますと誰かの悲鳴と笑い声が聞こえてくる。この声が聞けただけで俺は満足だ。
俺は視線を玉座に向け、歩き始める。
俺は玉座に座り皇帝がつけていた王冠をかぶってみる。
「ハハッ、これじゃあ俺が王様見たいだな。」
「マスターは我々の王で御座います。」
「俺がしたい事はもうなくなった。これからどうしようか?」
俺のしたかった事はこの5年で全てした。足立 研が望んだ帝国ももうすぐ終わる。
俺はこれからなにをしようか。
『我々は貴方様についていくだけです。』
「そうか、じゃあ……………なんてやるか?」
『お供します。』
では行こうか。欲望を従え、玉座を奪いし略奪の蛇神として。はたまた神々を従えた最高神として。『最高に面白い世界』を作ろうじゃないか!
それでは皆様ヘビーな週末をお過ごしください。




