第0話 男、死す。
初めまして、カネ吉と申します。この度、勢い余って連載小説を書き始めました。
私はレベル1どころかレベル0.1ぐらいなので 生易しい目で見守って頂けると嬉しいです。
「ここは………?」
俺こと鈴木新一は混乱していた。
俺は日本の島根県の会社に勤めていたはず。
それなのに気付いたら辺り一面真っ暗だ。
しかも足と腕の感覚がない。なんでこんな事に………。
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「鈴木さん、この仕事もお願いできます?」
「あ、はい。」
俺がこの会社に勤務し始めて5年になる。
最初は何をするにもビクビクしていてが、今じゃ後輩に教える側だ。
そんな事を思い出していたら同期の佐藤くんに仕事を頼まれた。
時計を見て今の仕事の進み具合を確認する。
このペースなら残業しないでも帰れそうだ。
そう思いながら仕事を再開した。
「それじゃあお疲れ様です。」
「おう、お疲れ様。明日も来いよ。」
「はい、分かってますよ。」
上司の鬼瓦さんと軽口を叩きながら部屋を出る。
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「はぁ、もう12月か………。」
会社を出ると外はクリスマスの飾り付けで輝いていた。
もう20代も後半になるが結婚どころか彼女すら出来ていない。
街を歩くと仲睦まじく手を繋いでいるカップルが目に付く。
少し虚しくなったのでポケットから相棒のナップル8を取り出し音楽を流した。
もちろんイヤホンをつけて。
今思えばこの時俺が音楽聴いて居なければこんな事にはならなかっただろう。
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街を歩いていると周りの人が少なくなった。
不思議だなぁと思っていると急に腹の辺りに激痛が走った。
「 痛っ!何だ?」
余りの痛みに街中であることも忘れて叫んでしまった。
そして 驚いた拍子にイヤホンが外れ急に外の音が俺の耳に入ってきた。
イヤホンを付ける前に聞こえた騒がしいほどの話し声は何処にも無く、
男性が意味の分からない言葉を叫んでいた。
驚いて離れようとするとまた腹に激痛が走った。
びっくりして腹を見ると腹から刃物の先端が飛び出ていた。
何で刃物が俺の腹からこんばんはしてるかと混乱した頭で考えつつも、多分犯人は目の前で何をトチ狂ったのかジョ◯◯立ちをしている男だろう。ムカついた俺は
「てめぇ何しやがるんだコノヤロー!」
と吐き捨てながらそいつの頭を持っていた鞄でぶん殴った。
男は奇声を上げて地面に倒れたが、俺も殴った拍子にバランスを崩し、地面に倒れてしまった。
側から見れば12月の寒い夜に道の真ん中でおっさんが2人仲良く地面にキスをしていると言う
SNSで投稿したら650viewとか行きそうな面白画像になっているだろう。
ただし俺の周りには傷から今も流れている血で血溜りができてるが。
しかも、俺の場合男と違い未だに腹に刃物が刺さっている状態で倒れたから刃物が動き、また激痛が走った。
「あ、これ死んじゃうやつだ。」
俺は痛みで回らない頭で何故かそんな事を考えていた。
ラノベだったらこんな時 、「「痛み耐性」を獲得しました。」とか言うアナウンスが流れるんだろうなぁ…。
そんな事を考えていると意識が朦朧としてきた。
「こんな事ならPP◯Pのロングバージョン見とけば良かった……。」
これが俺のこの人生での最後の一言だった。
いかかでしたか?それではまた、ヘビーな1日をお過ごし下さい。