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第三十二段 枇榔毛は から 第三十五段 牛飼いは まで
枇榔毛は
枇榔毛の牛車は、身分の高い人が乗る車なので、それにふさわしくゆっくり進ませているのがよい。走らせていたら、軽々しく見える。網代車は、四位、五位の人々の車だから、走らせているのがよい。人の家の前を通っていくときに、さっと見ぬ間に通り過ぎ、供の者たちだけ走り去ってい行くのを見て、あれ、どなただったのかしらと思うのが「おかし」。ゆっくり通り過ぎていくのは「わろし」。
牛は
牛は、額が狭くて白みがかっていて、腹の下が白いのがいいい。足の下の方としっぽのさきも白いのがいい。
馬は
馬は、栗毛のまだら模様のがいい。白毛に濃褐色の混じった葦毛も好き。とても黒い馬で、足や肩に白いところがある馬もよい。薄紅梅の毛で、たてがみとしっぽが真っ白な馬は、木綿髪と言っていいであろう。
(馬のかっこいいのは、清少納言好みだったみたいです。特に、どこかが白かったり、まだらだったり、たてがみとしっぽだけ白くて亜太は真っ黒な馬が特にお気に入りの様子です。)
牛飼いは
牛飼いは、体が大きくて、髪は赤毛の白髪で、顔が赤らんでいて、気が利きそうな者がよい。
令和の人たちは、どんなふうに車に乗るかが重要ですが(安全第一?スピード重視?)、平安の人たちはどんな牛車の歩ませ方、牛、馬、牛飼いがいいかが重要だったようです。




