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第百八一段 みあれの宣旨の、五寸ばかりなる
みあれの宣旨という女房が、五寸(約150㎝)くらいの身丈の大変愛らしい殿上童を作った。髪はみづら結いにして、衣装なども麗しく整えて、名前を書いて村上天皇に献上させられた。
その名前に「ともあきらのおおきみ」と書いたのを、とても面白がられたということだ。
(村上天皇の父である醍醐天皇の子は、○○明であったそうなので、この人形も醍醐天皇の皇子に擬したのでしょうが、子である「みこ」でなく、孫である「おおきみ」にして、ちょっと遠慮しているところがおもしろいのでしょう。人形の出来栄えも、すばらしかったようです。村上天皇は、一条天皇の祖父で、「昔はよかった」と清少納言があこがれを持って書き残したようです。)




