表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガチャで破滅した男は異世界でもガチャをやめられないようです  作者: 一色孝太郎
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/124

第28話 断魔装備ガチャ百連

2020/01/02 ご指摘いただいた誤字を修正しました。ありがとうございました

「ディーノさん。ブラッドレックスの魔石が売れましたよ」


 俺が冒険者ギルドに顔を出すとセリアさんから声をかけられた。


「あれ? 思ったよりも早かったですね」

「はい。例のゴブリン討伐の件で必要なのだそうで、領主様の軍にかなりの値段で買い取って頂けました」


 それから俺は前回フリオに見られたせいで報酬を受け取れなかった事を考慮され、奥の個室で報酬を受け取った。


「はい、こちらが魔石の売却代金 52,000 マレ、前回の護衛依頼の成功報酬 1,000 マレ、それからゴブリンの掃討作戦の時の報酬 100 マレの合計 53,100 マレとなります」

「ありがとうございます」


 よし。これでまたガチャが引ける。今度こそ神引きして、断魔装備フルセットと『MP 強化』を手に入れたい。それから『HP強化』と『STR強化』も欲しいところだ。


 俺はとりあえず今日引く百連分のチケットに交換すると大量の大金を懐にしまい、そして家路を急ぐ。


 この世界には銀行預金などと言うものは存在していないしクレジットカードなどと言うものも存在しない。だからこうして金貨を運ぶしかないのは不便極まりないうえに物騒でもある。


 そろそろ、冒険者ギルドの近くに引っ越したほうが良いかもしれない。


 そんな事考えているうちに俺は無事家に到着した。


「おかえりー!」

「ただいま! って、フラウも一緒に帰ってきたじゃないか」

「そうだけどねー。気分?」


 フラウはそう言ってニッコリと笑う。


「それよりも! ガチャだよね!」

「そうだな。ガチャだな!」

「今日は何連引くの?」

「まずは百連だな。ピックアップがあるなら俺の神引き力で聖剣を引けるはずだ」

「おー。さすがディーノだねー。神引き、期待しちゃってもいいんですか?」

「いいんです!」


 何故か前世のとあるタレントが頭に浮かんだがまあ良しとしよう。


 俺は早速ガチャのスクリーンを操作して断魔装備ガチャの画面を開く。


「さて、まずは最初の十連! 行っきまーす!」


 俺はしっかりと集中をして、それから気合い入れ、更に願いを込めてガチャを引くボタンをタップする。


 するといつも通り妖精たちが箱を一生懸命運んで来た。木箱が六つ、そして銅箱が三つ、そして銀箱が一つだ。


「よし!最初から調子いいぞ! 変われ! 金箱!」


 しかし残念ながら銀箱は金箱には変化しなかった。変化はしなかったがそこから出てきたのは『DEX強化』だった。


「よーし! いきなりステータス強化はアツい! よし! 当たり!」

「やったね。最初からこんなに神引きしちゃっていいんですか?」

「いいんです!」


 俺もフラウも絶好調だ。


 そしてさらに銅箱が一つ銀箱へと変化する。


「よし! いいぞ! もう一回ステータス強化! 来い!」


 だがその銀箱から出てきたのは『鉄の盾』だった。


「あらら。ま、まあいい。予備ゲットだ。良しとしよう」

「んー、ドンマイ。でも☆4だし良かったじゃない」

「それもそうだな。流れは悪くない。よし、気を取り直して次を引いて行こう」


 俺は再びスクリーンを操作して次のガチャを引いていく。今度はいきなり銀箱が二つに銅箱が二つだ。やはり前回銀箱があまりでなかった分今回は取り戻しているかの様ようだ。


 そう、ガチャというのは悪い流れが去れば必ず良い流れが来るようにできているのだ。


「よし! 金箱!行けっ! 来いーっ!!!」


 しかし俺の叫びも空しく箱は変化しない。だが最初の銀箱から『AGI強化』が出てきた。


「よーし! ステータス強化! よし!」

「すごーい! 流石神引き男だねっ!」

「おうっ!」


 俺はフラウとハイタッチを交わす。


 そして次の銀箱は『治癒のポーション(低)』だった。これも何かあった時のためにはあって困る物ではない。ポーションはかなりの高級品なのであたりといっても過言ではないだろう。


「よし。悪くない。よしよし」


 この流れを引き継いで断魔の聖剣を是非とも神引きしたい。俺は間髪入れずに次のガチャを引いていく。


 そう、この良い流れを途切れさせるわけにはいかないのだ。


 次も最初から銀箱が一つある。残りは銅箱が一つで全部木箱だが、これが金箱に変われば良いのだ。


 銀箱が開かれる前に銅箱が回ってきた。そして銅箱は銀箱に変化する。


「よし! いいぞ!」


 箱の中から出てきたのは『鉄の剣』だった。ありがたいと言えばありがたいが、俺は既に鋼の剣を自前で購入してしまったので微妙な気分ではあるが、スペアが銅の剣から鉄の剣になったと思えば悪くは無いかもしれない。


 そして次は銀箱の番だ。


「変われっ!」

「行け―」


 フラウも俺と一緒に応援してくれている。これなら!


 そう思ったがガチャの神様はそう甘くはなく、銀箱のままだった。


 そして箱が開き中身が飛び出してきた。


『☆4 鉄の盾』


「おいっ! 二個目ッ!」


 驚いてつい大声を上げてしまったがさすがにこれはない。


 どうしてこんなに鉄の盾ばっかり出るんだ!


 いや、まあ、これがガチャと言われればそうなのだが、やはりどうしても納得いかない。


「ディーノ、仕方ないよ。でもきっと次は良いのが出るよっ!」

「そ、それはそうだけど」

「ほらっ! 次のガチャが待ってるよ!」

「そうだな。よし。よし。引いてやる!」


 俺は気を取り直して次のガチャを引く。しかし☆5はおろか☆4すらも出ない完全な爆死だった。


「ああっ! くそっ! もう一回!」


 俺は焦って次のガチャを引く。


 だが、しかしよく考えればここで冷静になっておけばよかったのかもしれない。一呼吸置くなどして悪くなった流れを変えることはできたはずだった。


 だが俺はそのままずるずると悪い流れのまま爆死を続け、気付けばチケットが無くなっていた。


「はぁっ? もう無いの?」


 あまりの事態に俺は間抜けな声を上げてしまったのだった。

 

────

今回のガチャの結果:

☆4:

 AGI強化

 DEX強化

 治癒のポーション(低)

 鉄の剣

 鉄の盾×2

☆3:

 火打石

 干し肉×2

 堅パン×4

 鉄のスコップ

 鉄の小鍋×3

 皮のブーツ×2

 皮の鎧(下)×4

 皮の盾×2

 皮の袋

 片刃のナイフ

 薬草×4

 旅人のマント×2

☆2:

 ただの石ころ×4

 枯れ葉×6

 糸×12

 小さな布切れ×3

 薪×9

 動物の骨×6

 馬の糞×6

 皮の紐×12

 腐った肉×7

 藁しべ×2

断魔の聖剣を神引きするはずがまさかの爆死でした(汗)


神(乱数)は言っている、ここで引く運命(さだめ)ではないと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 溜め息しか出ねぇや…Ҩ(´-ω-`)
[一言] 装備品が専用装備になるのはちょっといただけないと思います 主人公の家がとんでもなくでかい倉庫がないとかなら別だけど、普通に出たアイテムを売って資金調達に回してもいいと思います テントとか、装…
[一言] 断魔の聖剣必須の、この前強化された、嫌なやつ。 出番なくなっちゃったね…。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ