赤子の気持ちの記憶持ち
ん?ここはどこだ?たしか、さっきまで…
ああ!思いだした!駄女神に一発言ってやった後に急にブラックアウトしたんだった。
そりゃサボるだけサボってちゃあ、そうもなるだろ。
流石に今回の一件によって創造神?と呼ばれるあの老神もプッツンしちゃったのかもなぁ。まぁそれまで寛容だったのかもしれんが…
それにしても、俺同様にこの世界に転生させた感じではあったけど、取り敢えずあいつを見かけたら知らないふりしよ。
知り合いだと思われたくないからね。
さてさて…転生した姿を確認しようかなと、改めて自身の身体を見やると、ぷにぷにな肌に短い手足、言葉は上手く喋ることもできなければ一人で立つこともできない…
これって…赤ちゃんになってるなぁ。
せめて少年の身体に転生させてくれぇ!!
俺の切ない気持ちが溢れたためか、この身体が叫ぶ。
自分でも、驚き戸惑っているとめっちゃ美人な女性が部屋に入ってきた。
「お腹がすいたのね。よしよ~し。今、準備するからね~。」
すると女性は上半身をはだけだした。
俺は男である。しかも、少し前までは、思春期の全盛期とも言われる健全な男子高校生なのだ!
それが今や、赤子になっているわけだが、精神は15歳である。
転生したからなのか分からないが性欲は赤子の精神に引っ張られて、ないともい言えないのだがなくなりつつある。
それはそれとして、めっっっちゃ!!恥ずかしい!
授乳はこの身体にとっても必要な行為ではあるが、断じてそういう趣味では無い。
俺がなかなかおっぱいを吸わないのを女性は心配そうにこちらを見ている。
このままではマズイ!なんとか言わねば!
「あう~。」(大丈夫ですので、しまってください。)
「あう!?」
あれ!?そっか!俺はまだ生まれて間もないから喋れないのか、くそ~!
こうして俺は、恥ずかしい気持ちで胸がいっぱいであったが仕方がなく女性の胸に吸い付くのであった。
本当に仕方がなかったんです!
<本当にそうですか~?顔がにやけてますよ~?>
どこからともなく見えるはずもないゼウスの声が聞こえたような気がした。
ゼウスぇ
ここに居ないやつのことで悩まされるとは、もしかして女神ではなくて、貧乏神とかではないのだろうか?
〈ムキー!!〉