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お風呂

 今日は結菜お姉ちゃんが飲み会で家にいない。

 陽葵姉ちゃんも友達の家で泊まるらしくいない。


 で、今家にいるのが俺と凛姉、葵姉、栞姉の4人だ。

 今日のご飯一体誰が作るんだってことになった。


「私はおにぎりくらいしか作れませんよ」


 と凛姉が言う。


「わたしだってぇお湯なら沸かせるよぉ」


 と栞姉。


「あたしは無理!料理はできません」


 葵姉が1番ダメだった。


「じゃあ俺がおかず作るから凛姉おにぎりお願い」


 俺はお姉ちゃん達にお願いする。


「任せて!」


「わたしはぁ?」


「あたしも何も無いのか?」


「2人は休んでていいよ」


 お湯を沸かすだけと何も出来ない人がいてもやることは皿出しとかしかないし、休んでてもらった方がいいもんね。


 玉ねぎ、ピーマン、にんじん、を食べやすい大きさに切る。

 それをフライパンに入れて炒める。大体火が通ったら肉を入れて炒める。こっちも火が通ったら次に塩コショウをして醤油を入れる。後は全体に味が回るようにして完成。


 ジャーン、野菜炒め!


 凛姉の方もご飯の中に昆布詰めて丸める。シャケフレークを詰めて丸める。梅を詰めて丸めるを繰り返しておにぎりが量産されていく。形、サイズなどはバラバラだけど凄く頑張ってる感が伝わってくる出来上がりだ。


 それらを食卓にならべてみんなで食べる。


「美味しい、やるじゃん俊」


「ほんとね。陽葵姉さんの手伝いの賜物ね」


「俊君おいしいよぉー」


 みんなそれぞれ美味しいって言ってくれた。嬉しい。


「凜のはなんだこれ?形とサイズがバラバラじゃねぇか」


 凛姉の作ったおにぎりを葵姉が馬鹿にしている。


「葵は作れすらしないんだからそんなこと言うな」


「美味しいね」


「そうだよ、美味しいんだから形なんて大丈夫」


 栞姉の感想に乗りなんとか場を収める。


 片付けをしてる間に葵姉にお風呂に湯を張ってもらう。


 風呂はいつも通りみんなが入った後に入る予定だ。なのに今日はどうしてこうなった。


 俺が風呂に入ってると脱衣所が開いた。みんな入ったから歯磨きがあるくらいで大丈夫だろうと思ってた。


 そしたら風呂の扉が開いた。そこからタオルを纏った栞姉が入ってきた。


「栞姉!?なんで入ってきたの!」


「えへへ〜一緒に入ろ〜」


 そそくさと入ってきた。タオルの下には一応水着が着てあるらしいがそれでもほぼ裸に近い栞姉と入るのは不味い。


 俺は思春期真っ只中の男子だ。いくら身内だとはいえ年頃の男子に同い年の異性の体はあまりにも毒だ。


「栞姉ストップ!」


 さすがに入れる訳には行かない。俺が危ない。


「なんでぇ、いいじゃん、いっしょにはいろーよー」


 そのまま押し切って湯船に入ってくる栞姉。


「わかった、入ってもいいから少し待って!」


 流石に伸ばした足の上、俺の上に乗るように入ってくるのは密着度が桁違いだ。少し言うのが遅ければそのまま座られていただろう。そしたら明日からどんな顔して栞姉と一緒に居ればいいのかわからなくなる。

 俺達は家族だ。危ない関係になる必要は無い。姉さん達はそっち方面にバリバリ考えてるけど、俺としてはそんな危険な道を選ばなくてもいいと思う。

 それでも姉さん達からの好意を拒絶はできないからアピールやスキンシップはこれからも受け続ける事になりそうだ。もしその果てに俺の気持ちが変わってしまったなら⋯⋯それは姉さん達の方が凄かったということにしておこう。


「いいよ」


「わーい、俊君とお風呂」


 2人で体育座り状態で向かい合って湯船に浸かる。

 栞姉の水着は水玉のビキニだった。胸はそこそこあるしくびれがあるので普通に可愛い。

 ほわほわしてる栞姉だけど何気に彼女にしたいランキングTOP10に入ってるから凄い。

 栞姉はゆるふわ系女子として人気だ。本人は緩くないほわほわしてないと言ってる。


「ねぇ、俊君は好きな人いるー?」


 なんてベタな質問なんだろう。俺は鈍感系主人公ではないのでその質問の意図くらいわかる。


「いや、いないよ」


「そっかぁーじゃあ!好きなタイプは?」


 ありきたりな恋バナだな。好きなタイプを聞いて、自分と違ったらその努力をするか。はたまた自分が該当するタイプを好きになってくれるようにアピールする2択があるだろう。


「好きなタイプは好きになった人がタイプになるかな、あーでも耳かきと料理できる人が相手だと嬉しいな」


 これは自分の願望だ。耳かきは普通に好き。これを好きな人にやってもらえれば幸せだろう。料理に関しては当然だろう。俺もそこまでできる訳では無いがキッチンに一緒に並ぶとかちょっと憧れるからね。


「むー、難しい⋯⋯」


 栞姉にはどれも出来ないものばかりだからな。無理にやって火傷などになっても困るので無理はして欲しくない。


「栞姉、料理は無理しなくていいからね、陽葵姉ちゃんいるから教えてもらう方がいいと思う」


 もし、経験のない栞姉がやって色の変わった食べ物が出てきても俺は食べる自信が無い。明らかに毒物を口にできるのはラノベの中だけだと思う。リアルは命懸けなんだよ。


「わかったぁ、陽葵ちゃんに教えてもらう」


 目がやる気になってるのでこれは明日から真面目に取り組みそうだな。

  余計なこと言っちゃったかな?


「栞姉先に上がってくれる?」


「わかったぁ」


 栞姉を先に脱衣所に行ってもらい着替えて、戻ってもらう。


 その間に俺は体を洗い、体を拭いて待ってる。

 そのまま栞姉が出て行った音を聞き脱衣所に戻り服を着て歯磨きをして自分の部屋に行く。


 俺はそのままベッドに潜り込み意識を落とす。

ここまで読んでいただきありがとうございます

よろしければ感想、評価、ブックマークなどよろしくお願いします。

やる気が出ます!!!

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