BBQ準備
昨日話し合ってからみんなの態度が急に変わった。
今まではそれなりに抑えていたのかもしれないけど今はグイグイ攻めてくるようになった。
葵姉だけは普通に姉弟として接してきてくれているけどほかの4人からのアピールは増した。
日中家にいればくっついて来る。わざわざクーラーの中でくっついて暑さを軽減する程に。
ご飯の時は「あーん」が色んな場所から飛んでくる。
凛姉からゲームに誘われ、結菜お姉ちゃんに抱きつかれ、陽葵お姉ちゃんからは料理の手伝いを頼まれたり栞姉にはベットの中に引きずり込まれたり入ってきたりとそれぞれの方法でアピールしてくる。
そんなのを毎日受けるようになって流石に俺も辟易してきた。
話し出す時期を誤ったのではないかと思わざるを得ないほどに。
全員振れば解決だろと思った事もあったけど姉達に彼女も作れないのに拒否はなし。好きな人が出来てそれで付き合うなら諦めるけどと言われてしまい軽く詰んだ。
今まで姉に囲まれて生活してきたから他の異性に対してそこまでドキッとしたり胸が高鳴ると言った事が起きない。
どうすれば恋愛できるのか。俺はまともな恋愛ができるのかすごい不安だ。
それに俺自身がシスコンというのもある。
好きの度合いで行けば他の異性より姉達の方が好きだ。だからかな姉と比べてしまい気持ちが上がらないのは。
◇
数日経って結菜お姉ちゃんが思い出したように話し始める。
「次はさBBQやるって言ってたじゃん」
「言ってたね」
「どこでやる?施設借りるか家でやるか」
俺たちの家は一軒家だ。それなりに庭が広いのでBBQくらいならできるスペースがある。
機材も家の倉庫にしまってあるのでそれを出せばできる。
「お金かかるし、家にしよっか、今なら携帯で調べれば火の付け方くらい分かるでしょ」
「そうだねそうしよう」
そして家でやることが決まった。男手1人なので俺が火とかの準備はやらないとなので後で調べないと。
「それじゃあ今週末にやろう!」
結菜お姉ちゃんがまたいきなり言い出す。
「はやっ!」
「え?早い?」
「いや、いいけど機材出すの手伝ってくれない?壊れてないかも調べないとだし」
倉庫に入れてあるからって壊れてないとは限らない。調べて安全かどうか確認しないとね。
「わかった!」
「じゃあそれは私が手伝うよ」
葵姉と共に機材を確認して特に問題もないようなのでBBQは今週末にやることに決まった。
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