姉弟会議
家に帰って姉たちがリビングで寛いでいたので今日話したことを話してみようと思い姉たちに話しかける。
「ねぇ、みんないい?」
「なに?」
「どうした?」
「聞いて欲しいことがあるんだけど」
「わかった、みんなちょっと席に着いて」
結菜お姉ちゃんが俺の真剣な顔を見てみんなをご飯を食べる時に座る席に座る。
みんなが座ったのを確認して俺は話し始める。
「あのね、この前結菜お姉ちゃんから聞いたけどみんなが俺のことを異性として好きだって」
「うん、言ったね」
「そうだよ」
「それで、やっぱり姉弟で付き合うのってやっぱり色々問題があるじゃん、だからささすがに付き合え⋯⋯」
「俊ちゃんはそれでいいの?」
「え?」
「俊ちゃんは姉弟だから付き合わない。それでいいの?」
「いや、仕方ないでしょ?少なくとも陽葵お姉ちゃんとだけは絶対に無理だよ、血が繋がってるもん、それだけは侵してはならないよ」
「⋯⋯⋯⋯そうだね。私はいくら俊君のことが好きでも付き合えないもんね、分かってるよ⋯⋯でも諦めきれないよ」
「それに、1人を選んでしまったらそれで仲のいい姉弟関係が崩れちゃうから無理だよ、俺は怖い、せっかく仲良いのにギスギスするのは」
俺にとって姉達は家族として大好きだ。色んな姉たちがいて楽しい生活を送っている。そんな生活を壊したくない。
だから俺はこれには反対なんだ。
「じゃあ、私達の中から選ばれてもギスギスしなければいいんだね?」
「いや⋯なにを」
「じゃあこれから俊君に選ばれても私達の仲は悪くならないようにすること。だって選ばれなくても私達は家族なんだからいいでしょ?」
結菜お姉ちゃんがそう言ってきた。
「そうだね、それいい!」
「俊くんと一緒なら何でもいいかなぁ〜」
「そうする」
「みんなこれからも家族だから仲なんて悪くなることはしないから、だからこれからもアピールするから俊君には決めて欲しいな」
俺にとっての逃げ道が塞がれた。俺の懸念していた仲が悪くなることに関してはもう平気になってしまった。
これでは俺が決めない方がダメみたいじゃないか。
あーもうどうすればいいんだァ!
「難しく考える必要は無いんだよ。これからも私達はアピールするから俊君がその中で恋に落ちた人と付き合うってことだから」
それだけ言って結菜お姉ちゃんは席を離れた。
それに続いて他の4人も各自離れていった。
1人その場で頭が痛くなりながらどうすればいいんだよと唸ることしか出来なかった。
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