海1
夏といえば海。という事で海にやってきた。
電車で3駅程行くとそこそこの広さがあるビーチがある。今日はそこに行く。
朝。電車が混まない時間に乗り、やってきた。
まだ時間で言えば9時になった所、これから人がどんどん来るだろう。
今のうちに水着に着替えに行く。
男の俺は早く終わるので先にビーチに行きパラソルとレジャーシートを広げてそこに荷物を置く。
先に準備運動して待っていると1番先に来たのは葵姉だった。
「ねぇねぇ俊、どうよ、この水着」
「似合ってるよ」
「普通の感想ね」
「1度見てるしね」
水着選びの時にみんなの水着を見てしまってるのでこれと言った感想は出てこない。それも買い物中に言ってしまったので2度目はなんかいいかなって思ってしまった。
それから凛姉、結菜お姉ちゃん、陽葵お姉ちゃん、栞姉が一緒にやってくる。
みんなパラソルの下に荷物を置いて準備運動をする。
「じゃあ1人留守番⋯⋯は危ないから2人荷物番でローテーションして遊ぼっか」
結菜お姉ちゃんがそう提案した。
みんなそれぞれそれでいいと言ってそれに決まった。そして何故か俺だけは荷物番という休憩なしでみんなと遊ぶことになった。最初に荷物番をするのは栞姉と陽葵お姉ちゃん。
最初は海に入って水の掛け合いをした。
漫画とかである。あはは、うふふ的な綺麗な飛ばし方ではなく水の塊が当てられるようなものでしかなかった。
「よし、じゃあまずはあそこのボールまで勝負だ!」
葵姉がそんなことを言い出す。
ここから先に行ってはダメというために浮かんでる赤いボール。そこまで競争ということらしい。
「流石に無理だって!50メートル以上ありそうだよ」
「うん行って帰って来れないなんて起きても困るから沖に向かうんじゃなくて横に向かって泳ごうよ」
結菜お姉ちゃんが真面目に指摘してくれたので葵姉も従う。
この中では1番年上だからな。責任もあるし何より危険なことはさせたくないってことだな。
「じゃあ勝負開始!」
葵姉と結菜お姉ちゃん、凛姉で横にざっと50メートル。ゴールは岩山。
結菜お姉ちゃんは案外なんでも出来る。泳ぐの早くてどんどん離されていく。その後ろには俺と葵姉、凛姉が並んで泳ぐ。結菜お姉ちゃんがあまりの速度で先に向かうので勝負をするのが馬鹿らしくなってしまいスピードが落ちた。
結局1位は結菜お姉ちゃん。2位が俺、3位が葵姉、凛姉だった。
ひとまず休憩という事で荷物番をしていた陽葵お姉ちゃん、栞姉の所に行く。
2人はかき氷を食べながら待っていた。
「おかえり、楽しかった?」
「うん、疲れたよ」
「あはは、食べる?はいあーん」
「あーん⋯⋯」
思わず食べちゃったよ、冷たくておいしい。
ブルーハワイか。さっぱりしていい。
「私達も買いに行くよ!」
葵姉がそう言い海の家に向かってった。
その後を凛姉が追いかけて行く。結菜お姉ちゃんと顔を見合わせ、ひとつ頷いてから後を追う。
海の家で俺達はかき氷を買う。ストロベリー、レモン、メロン、抹茶を頼んだ。
それを受け取り自分たちのパラソルの下に行く。
「ただいまー」
「結局みんな買ったのね」
陽葵お姉ちゃんが笑いながらそう言った。
「まぁね」
「それじゃあそれ食べたら交代しましょうか」
かき氷を食べ終わったら休憩するということで一旦みんなで溶ける前に食べる。
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