ゲーセンデート(凛姉)
日曜日。
凛姉とデートの日。
凛姉はゲーセンに行きたいとのことなので近くの商店街に行くことにした。
「凛姉、ゲーセンに行ったらなにするの?」
ゲーセンに行きながら凛姉が何をやりたいのか聞いておく。
「んー、クレーンゲームかな、いいの無かったら他のでもいい」
「クレーンゲームか、まぁとりあえず見て回ってからか。時間もあるしゆっくり回ろうか」
そしてゲーセンに着いた。
中に入るとゲームセンター特有のでかい音が耳に響く。
最初はクレーンゲームコーナーを見て回る。
ぬいぐるみやフィギュア、タオルケットやマウスパッド、お菓子など多種多様な景品が並んでいる。
凛姉はその中を見て回って1つのケースで止まった。
中にあるのは凛姉がよくやってるゲームのヒロインのフィギュアだ。
「これ欲しいかな」
「これ、取れるの?」
その景品はリングに引っ掛けてずらして落とすというタイプで結構難しい位置あるので大変な気がする。
「任せて」
凛姉が500円を入れて6回プレイする。流石にこういった種類のゲームで1発でとるのは無理なので500円入れたんだろう。
一回目はリングに引っ掛けて少しズレただけ2回目3回目も少しずつズラしているがまだ取れそうにない。4回目で景品自体が半分近く回転した。5回目で景品が前に出てきた。
「あと少し」
最後の1回。ここで凛姉はリングに引っ掛けるのではなく箱の角を押した。それにより景品は一回転して落ちた。
「おおお!凄いじゃん!凛姉」
「ぶい」
凛姉がフィギュア片手にピースサインをしてきた。
凛姉はこういったゲームはやり慣れてるのかやり方がすごかった。
俺も適当に取りそうなやつにチャレンジしてみるが取れる気がしない。そこに凛姉が変わりやるとすぐ取れる。
凛姉の意外な特技を知ることが出来た。
「ゲーセンってよく来るの?」
「学校帰りに寄ったりしてるよ、私が取ってきたやつは私の部屋に沢山ある」
「初耳だったな、ゲームが好きなのは知ってたけどまさかゲーセンにもよく行ってたなんて」
「今度は俊も一緒に付いてくる?」
「何も用事がなかったらいいよ」
凛姉はそのリズムゲームまでやり始めて、すごい手の動きをしていた。
今までは家でRPGやってる姿しか知らなかったけど意外と色んなジャンルをやってるんだと知ることが出来た。
あれから一日ゲーセンで遊んだ俺と凛姉は2人で帰路につく。
2人の両手には今日取った景品が沢山ある。
流石に取りすぎた。みんなのお土産にしても多い。それでも食べるものが多いのでそのうち無くなるだろう。
「「ただいま」」
沢山の景品を持って家に帰ったら流石に驚かれた。お菓子などは陽葵お姉ちゃんに渡してフィギュアなどは全部凛姉の部屋に運んだ。
陽葵お姉ちゃんに渡したお菓子達はみんなが沢山食べたので数日のうちになくなったのは驚いた。
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