帰宅とその後
遊園地から帰ってきた俺と結菜お姉ちゃんは他の4姉妹から質問攻めにあっている。
「今日どうだった?」
「楽しかった?」
「なにかあった?」
「次私だよ」
とみんなから一斉に言われた。
それにひとつずつ返しながら俺は自分の部屋に戻る。
ここが安全地帯だ!と言いたいところだけどさすがにそれはなく、むしろ毎朝自分の部屋は姉さん達でうまる。
とりあえず着替えて、下に降りる。
リビングでは凛姉と葵姉が2人でダンスを踊っていた。⋯⋯いや、なぜに?テレビ画面に映っている踊り、踊ってみたとかいう奴を見ながら踊っている。
凛姉も葵姉も意外とアニメを見るのでそこから動画を見ていたりする。
今日もそのひとつで踊ってみたでいいのがあったのかそれを2人で踊っているのであろう。
相変わらずスペックが高いのか踊りがうまい。
結菜お姉ちゃんはまだ自分の部屋から戻ってきていないのかいなかった。栞姉はソファで船を漕いでいる。陽葵お姉ちゃんはキッチンで夕飯の準備をしているようだ。
「手伝うよ」
「あ、今日は大丈夫」
「そう?」
陽葵お姉ちゃんの手元を覗けばどうやら今日作るのは焼きそばらしい。確かにこれなら俺はいらないな。
俺はリビングに戻り栞姉の隣に座って、踊っている凛姉と葵姉を見ていた。
1曲終わったので凛姉も葵姉も額から汗が落ちてきているくらい汗をかいていた。
「凄いじゃん」
「へっへーん、今日一日でここまで仕上げたんだよ」
「今日は俊と居られなかったからその分の熱がこっちに来た」
「それは⋯⋯よかったね?」
「「よくない」」
2人から否定されてしまった。
まぁこの2人も結菜お姉ちゃんが言ってる通り好意があるのだろう。
ほかの女子からはモテないのに、姉たちからモテるという悲しいな。
食事の後陽葵お姉ちゃんに呼び止められた。
「どうしたの?」
「来週の私とのデートについてだけど⋯⋯動物園がいいんだけど」
「動物園?いいよ、陽葵お姉ちゃん動物好きだもんね」
「う、うん」
陽葵お姉ちゃんは動物好き。特にもふもふとした可愛い系にはとことん弱い。俺は動物園のことを調べとくと言って自室に戻った。
どうせ行くならふれあいができる動物園に行きたい所だ。
陽葵お姉ちゃんに喜んで欲しいからしっかり探そう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




