遊園地デート(結菜お姉ちゃん)
ガタガタガタ。
3、2、1、Go!
「うわぁぁぁ!!」
「あはははは!!」
俺は今、ジェットコースターに乗っている。
今日は結菜お姉ちゃんとのデートの日だ。
ちなみにお金がかからない所に行こうとしたけど結菜お姉ちゃんに却下された。
そして今遊園地に連れてこられた。
お金は結菜お姉ちゃんが払ってしまった。強引に連れてきたお詫びとか言われてお金は受け取って貰えなかった。
代わりに今日は結菜お姉ちゃんと楽しもうと決め遊園地で遊ぶことにした。
そして最初に乗ったのが今のジェットコースターという事だ。
「ふふ、楽しかった!」
「俺は⋯⋯やだ」
ジェットコースターに乗って余りの揺れに俺は体調が悪くなってしまった。
「次は、落ち着いたやつで⋯⋯」
「任せて!」
結菜お姉ちゃんの任せては任せてはいけない。それがよく分かる乗り物だった。
次に乗ったのはなんとバイキング。もうふざけてるとしか言えないチョイスだ。
「結菜お姉ちゃん!これは無理!こんなの連続で乗ったら死んじゃう!」
「大丈夫だって、これ⋯⋯バイキングだから」
「そもそもこれ腹に直接来るからやなんだけどー!」
俺は流石にこんなの連続では乗れないと拒否ってみるが辞めることは出来ず、そのままバイキングに乗り込むことになった。
「俊君、頑張ってね」
「なにそれ!?」
他人事みたいに言う結菜お姉ちゃんにイラッとしたけどバイキングが揺れ始めてからはその考えはすぐに消えた。なんか1周しそうな揺れをしていてすごい重力が腹に来る。
隣にいる結菜お姉ちゃんを見れば超笑顔で楽しんでいる。一方俺は顔真っ青で必死に吐き気に耐えていた。
しばらくして揺れがおさまってきてアトラクションは終わった。
隣の結菜お姉ちゃんがこっち向いて何か言おうとしたが言えずに驚いた顔をしていた。
「俊君!?顔が白いよ!?大丈夫?」
「む⋯⋯り⋯⋯」
俺は結菜お姉ちゃんの肩を借りてアトラクションを出て近くのベンチに座る。
吐き気が収まらず顔からは生気が抜けぼーっとしている。
流石の結菜お姉ちゃんも悪いと思ったのか俺が良くなるのをずっと待っていた。
しばらくしてから体調が良くなってきた。
流石にもうこれ以上絶叫系は乗らないと決めた。
結菜お姉ちゃんはガッカリしていたが流石にこのままでは嫌われてしまうと普通に遊園地を楽しむことにした。
今度は俺の行ってみたいところを回って楽しんだ。
ショッピングでは今日は来ていない他のお姉ちゃん達の分を買っていく。
2人で選びながらこれは凛姉だとかこっちは陽葵お姉ちゃんだとか決めていく。
そして最後に俺達は観覧車に乗る。
観覧車はゆっくりゆっくりと回っていく。
「楽しかった~」
「俺も楽しかったよ」
「なら連れてきてよかった」
「結菜お姉ちゃんはどうしていきなりデートなんて言い出したの?」
「ん?それはね、私が俊君の事好きだから、というか家の姉妹は全員俊君の事が好き。だからデートしたかった。私はね俊君と付き合いたいよ、姉弟で無理とかは言わせないよ、だって血は繋がってないから。体裁は悪くなるかもしれないけどそんなの引っ越したら関係なくなるし、私は俊君と付き合いたい。だからこれからはしっかりとしたアタックをしていくことにするわ」
結菜お姉ちゃんからの決意を聞いた俺はこれから起こる事を考え頭を悩ませる。
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