表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/21

12

5年の時を経て

ただいまの挨拶とともに


──ただいま。

帰ってきたよ、この場所に。

長い長い留守を、ごめんなさい。

エバーグリーンからも、3年の月日が流れていたね。


何があって、何故離れていたか、なんて、野暮なことは書かないよ。

ただ、そう──長く、長く、離れてしまったね。


僕は、書くことも、僕自身さえ忘れて、凍っていた。

日々は灰色にしか見えず、鮮やかさを失っていた。

かつての故郷は新しく住む者たちに無事渡り、僕らかつての住人は、それぞれの住まいを新たな「故郷」と呼ぶようになった。

同時にかつての故郷は──帰れぬ場所へと、姿を変えたんだ。

懐かしく愛おしいあの場所、そこにはもう、他者が暮らす日常がある。

そう──それで、良かった。


書くことが出来なくなったのは、3年前になる。

エバーグリーンの最終更新をラストに、筆が動かなくなった。

再びここに戻って来られたのは、とある小説原作の漫画のワンシーンに、『心』そのものを呼び起こされたからだ。


ああ──と思った。

何故、何故忘れていたんだろう。

この、書きたい気持ちを。

何故、何故忘れていたんだろう。

この、溢れて止まらない情熱を。


僕は、書くために生きているのに。

書くこと、そのものが僕だというのに。


ああ──と思った。

突き動かされた。

僕はもう、止まれない。

怖くとも、ここに書きにくるしかなかった。


この世界は残酷で、無慈悲で、だけど、美しい。

きっと僕は、また綴ってゆくのだろう。

僕が僕を、忘れない限り。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ