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88 光泰 となえる

これからの予定だが、

まず、光慶と黒田官兵衛と共に、京へ引き返す。

到着してすぐに、織田信長の立会のもと、慣習に則り

四人の家老と一緒に、光慶も切腹しなくてはならない。

これは刑罰というより、けじめを付ける意味合いが強い。

もし罪人として扱うなら、磔か打首が妥当である。

この間たったの一日、強行スケジュールである。


先頭を黒田官兵衛、その後ろに光慶を取り囲むように、

黒田家家臣が付いていて、最後尾に僕が居る。


光慶を助けるには時間稼ぎをしたほうがいいな。

切腹が遅くなるほど良い案が浮かぶかも知れない。

現在一番頭の良い、黒田官兵衛に相談しよう。

僕は黒田官兵衛の横に付く為、前に出た。


光泰「黒田殿は、竹中殿のようになって見る気は御座いませぬか?」

黒田「何の事じゃ?」

光泰「黒田殿の御子、松寿丸殿の件で御座います」

黒田「・・・わしに何をさせる気じゃ?」


松寿丸とは、黒田長政の幼名である。

明智家と黒田家には、荒木村重に因縁がある。

荒木家の裏切りにより、婚姻を結んでいた光秀は、面子を潰され、

黒田官兵衛は、降伏するよう説得に向かったが捕らえられ、

長期間牢屋に入れられたせいで、今でも足に障害が残っている。

その間、黒田官兵衛が何時まで経っても帰ってこなかった為

裏切ったと判断され、人質の松寿丸が処刑されそうに成ったが、

竹中半兵衛の独断で匿い、虚偽報告で助けた経緯があった。


この事は、余りににも有名で、竹中半兵衛の評判は秀吉より上である。


光泰「迷惑はお掛け致しませぬ、知恵を貸して頂きとう御座います」

黒田「出来るだけ時を稼ぐしかあるまい。

   その間に交渉できる材料を集め、

   此方の有利にする手立てを考えれば或いは・・」

光泰「切腹させる前に、最後に家老達の家族と

   面会させたいのですが無理で御座いましょうか?」

黒田「それは無理で御座いましょう、許可する筈が御座いませぬ」

光泰「せめて兄上だけでも、助かる方法は有りませぬか?」

黒田「身代わりを用意できれば、子供の一人ぐらい誤魔化せますが、

   余りお薦め致せませぬ」


身代わりを用意するには、同じぐらいの大きさの子供に

死んで貰わなくては成らなくなる。

これは外道の方法である。流石に出来ない。


光慶「黒田殿を困らせるな、わしはもう覚悟は出来ておる」

光泰「兄上、諦めては成りませぬ。

   もしかしたら明日、安土城が燃えるかも知れませぬぞ」


大河ドラマ直虎で坊さんが言っていた。

まあ、本当ならもう燃えていた筈なのだが。


光慶「・・・焼くなよ」

光泰「冗談で御座います」

黒田「そういえば、光泰殿は雷を操るとか、

   もしかしたら可能かも知れませぬな」

光泰「その噂は嘘で御座います。解っているでしょうに」

黒田「いや、もしかしたら出来るかも知れませぬぞ。

   どうですかな?手始めに、京でも焼いてみては」


黒田官兵衛め、助ける方法を考えるのを面倒くさがってるな。

冗談で誤魔化し始めやがった。


光泰「では、もうすぐ都が見えますので、その時に試してみましょう」

黒田「期待してますぞ」


そういえば、黒田官兵衛には水死した息子がいたはずだ。

確か熊之助だったかな?

亡くなるのは朝鮮に渡る船が沈没したからだったような・・

歳は初陣前、元服はしていたのか解らない。

だとしたら秀吉の死ぬ1598年の一五年前ぐらい

1583年かその前の年ぐらいか。


光泰「そういえば、黒田殿には御子がもう一人

   居りませぬか?」

黒田「まさか身代わりにする気ではあるまいな?」

光泰「流石に、竹中殿が助けた子を身代わりなど出来ませぬ。

   もうすぐ二人目が出来るのでは無いかと思い、

   聞いただけに御座います」

黒田「・・・何処まで知っておる、全て話せ」


ん?怪しまれたか?


光泰「心配なさらなくても、大丈夫で御座います。

   親族や家臣に、男の子が生まれたらお祝いに

   積み木を贈って居るので御座います。

   本当なら羽柴殿に贈りたいのですが、

   御子が居りませぬので、その代わりで御座います」


黒田「怪しいのう、もしやアレは、おぬしが贈った物ではあるまいな」

光泰「アレとは、何の事で御座いましょう」

黒田「ヨーヨーの事じゃ」


僕は以前、ヨーヨーを将来有望な子供に贈っている。

その判断基準は、江戸時代に大名に成っているかどうかである。


織田家は、誰が織田信成の先祖か解らないので全員に。

真田家は嫡男に、幸村はオマケである。

伊達家は正宗しか贈っていない。次男に贈るのはヤバイ。


それ以外にも候補は居たのだが、時期が悪かった。

特に黒田松寿丸は死んだ事に成っていた時である。

もし贈ろうものなら大変な事に成っていた。

僕が松寿丸生存の事を知っていては、可怪しいのである。


光泰「私は贈っていないのですが、誰の名で来ましたか?」

黒田「坂本の焼き物屋じゃと申しておったが?」


あの男め・・勝手に贈ったな。

もしかして他にも、リストから外した子供に贈っているかも知れない。

帰ったら尋問するか。


光泰「亡くなられたと聞いていたので用意はしていなかったのですが、

   届いていたなら良かったで御座います」

黒田「なにせわしが助けられて、直ぐだったからのう。

   準備が良すぎると思うてのう」


熊之助の件は、もっと後の方がいいな。

歴史は変わったのだから、もしかして心配しなくても良いかも知れない。


光泰「次も男子で御座いましょうから、その時改めて送らさせて頂きましょう」

黒田「本当に何も知らぬのか?(女子かも知れぬのに・・)」

光泰「もしかして、もうお生まれに成られて居られるのですかな?」

黒田「先月生まれたばかりじゃ」

光泰「では、落ち着きましたら送らせて頂きまする」


熊之助君、楽しみに待っていてね。


黒田「物好きな事じゃ(小賢しいのう・・・)」


上り坂から下り坂に変わり京の都が見えてきた。

辺りはもう夕暮れである。


黒田「もうすぐ京じゃな、ほれ焼いて見せい」

光泰「仕方有りませぬな」


折角だから中二病ぽく言ってみるか。

京の都に手を掲げ呪文を唱えた。


光泰「我、菅原道真公に願う、

   京に怒りの雷を再び降らせ、

   兄上の御命救い賜え!!!!

   サンダジャ!、ライデイン!、ジオダイン!、百万ボルト!」


黒田家臣「ざわ・・ざわ・・

    (三田じゃ?雷出院?次御田院?百万ぼると?)」


光泰「ほれ、何も起きぬでしょう」


京の都に背を向けたその時だった。


ドオッーーーーーーーーカン●~*!!!!!!!

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



光泰「何じゃ!!!」


僕は振り返る。


京の都に火の手が上がっていた。


黒田「アレは本能寺の辺りではないか!」


嘘だろ・・・冗談でやったのに・・

本能寺が燃えている・・・


光慶  「やってしもうたな・・(バチが当たったかのう)」

黒田  「まさか本当になさるとは・・・(嘘じゃろ)」

黒田家臣「クワバラクワバラ(恐ろしや~恐ろしや~)」


光泰「濡れ衣じゃ!!!!」

光慶「一緒に切腹するか?」

光泰「断る!!!」

黒田「それよりも羽柴様は無事かのう」


現在、本能寺には羽柴秀吉が明智家家臣を見張っているはずである。


ただ細かい事は聞いていない。もしかしたら無事かも知れない。


僕達一行は急ぎ、京に向かった。


光泰「最悪・・・」

光慶「これで地獄行きは決定じゃな」


この爆発で信長、信忠、秀吉の誰かが亡くなっていたら最悪である。


一体誰だよ!!本能寺を爆破したのは!!




熊之助の生まれた日が解りません

幼名が熊松なので、

某六つ子と同じ5月24日に設定しました

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