表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/103

83 十じ郎 なくなる

翌日、目が覚めた。


光泰 「ここは何処じゃ」

茂兵衛「本能寺で御座います」


どうやら倒れた後に、本能寺に運ばれたようだ。

二条城で休ませてくれれば良いのに。

織田信忠の機嫌が悪かったから仕方ない。

なにせ、安土に逃げていたら、すぐに京に呼び戻され、

すべて終わっていたんだもの。


光泰 「そうか、他の者の様子はどうじゃ」


茂兵衛「御家老の方々は大人しゅうしております。

    その他の御家来衆は、各地の城を明け渡す為に

    羽柴殿が連れていきまして御座います」

光泰 「では、残っておるのは?」

茂兵衛「御家老とその一族、殿の近習や小姓、

    後は最後までお供したいと、申す者だけに御座います」

光泰 「上様はなにか申しておったか?」

茂兵衛「蘭丸殿の話では、沙汰に憤りを感じたのであろうと、

    申しておったそうで御座います」


そう思うなら、僕の為に減刑してくれたらいいのに。


光泰 「茂兵衛、わしはまだ寝ておる故、

    他の者には大袈裟に、病は重いと申すように」

茂兵衛「???畏まりました」


倒れた原因は、ただの寝不足である。

僕は3日間、寝ていなかった。

まだ眠いのでもう少し寝ていよう。

寝れば寝るほど、勘違い知てくれるかもしれない。

うまく行けば、光慶の命が助かるかも知れない。



それから数時間後、


茂兵衛「ボス、どうなされました」

どうやら寝ている時に、うなされているようだ。

夢に明智光秀でも出てきたのかな?


茂兵衛「酒でも飲みますか」

光泰 「わしは飲めぬ」


二人共、心配してくれている。ん??二人??


初菊 「十次郎様」

光泰 「初菊、なぜここにおる」

初菊 「門番に許嫁だと言い、入れてもらいました」

光泰 「大胆な事するのう」

初菊 「十次郎様が御亡くなりになったと聞いて

    居ても立ってもいられませんでした」(90話参照)


光泰 「森の奥方が居らぬが、一人で来たのか?」

初菊 「文を置いて来ましたので御安心を」

光泰 「なんと書いた?」

初菊 「{ずいじろうさまのもとえまいります}で宜しいのですよね」


初菊は布団を指でなぞりながら答えた。


光泰 「それだと心中したと思われてしまわないか?」

初菊 「十次郎様の居ない世など、意味が御座いませぬ」

光泰 「そうか、やさしいな」


茂兵衛「あのう、私はお邪魔のようですので」


初菊と二人きりになった。


初菊 「十次郎様は、強がっております」

光泰 「強がっておる?」

初菊 「ちっとも、弱い所を見せてません」

光泰 「そうか?」

初菊 「ずっと、無理に演じているように感じていました」

光泰 「そうだな、皆を騙したからな」

初菊 「これからは、本心を出してくださいませ」


僕は自分自身を、騙していた。

一度も、現代に戻る事を考えていなかった。


初菊 「最近泣いたのはいつですか」


7才に成った頃から泣いたことがなかった。


初菊 「泣いてもいいんですよ」


僕は、久し振りに泣いた、あの時以来・・・












それは僕が7才の頃、2011年3月以来だった。

82話は主人公が倒れた為、ありません

85話もありません

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ