7 十次郎 城の者に迷惑をかける
ガラシャこと、珠子姉さんは美人だった。
話し終えた後に気付いたが、後ろに地味な女の子がいた。
歳は珠子姉さんと同じぐらいだった。
兄弟には見えないので、家臣の子供だろう。
今まで爺と子供としか話を聞いていない。
大人の意見を聞きたかった
廊下を歩いていると書類を運ぶおじさんがいた。
仕事中だろうから邪魔してはいけない。
質問はひとつにしよう。
十次郎 「さて問題じゃ。この城の名前はなんと言う」
家臣 「坂本城でございますが」
僕の名字と同じかよ。
十次郎 「うむ、正解じゃ」
家臣は、何だったのだろうという顔をしながら通りすぎた。
爺 「なぜあの者に、城の名をきかれたのです」
あ、しまった、なんて言おう。
十次郎 「爺、もし城に曲者がいたらどうする」
爺 「人を呼びまする」
十次郎 「曲者と出会った時、すぐに反応せねば、
味方を呼ぶまえに殺されるかもしれぬであろう」
あとは、
十次郎 「簡単な質問にすぐに答えられなくては、役にたたぬであろう」
爺 「なるほど、たしかに戦でも、咄嗟の判断が勝敗に左右されますしな」
十次郎 「そうであろう」
うん、よく言えた。
その後、出会う人に様々な質問をぶつけた
十次郎「今、何月」
家臣A「十二月でございます」
十次郎「父上の側室は何人」
家臣B「側室はおりませぬ」
十次郎「爺の名前は」
家臣C「森茂兵衛様でございます」
(以下省略)
城の中を歩いて気付いたが、東に大きな湖、西に小さな城下町があった。
一通り見回った後、僕と爺は部屋に戻った。
森茂兵衛は創作です
明智軍記の作者からとりました。