36 十次郎 心配する
静電気発生装置を作った事は、思ってもみなかった反響があった。
僕が城の中を歩くと、指を隠す、恐れをなして逃げ出す、
急に拝みだす家臣が出てきた。
悪い事しちゃた。テヘェ♥
巷には、間違った噂が広まっていた。
何故か兄、十五郎の噂として出回っている。
十五郎「おぬしのせいじゃぞ」
十次郎「兄上も、面白がっていましたでは無いですか」
倫子 「京子が心配して、文を寄越しましたよ」
十次郎「文が、長くございませぬか」
倫子 「あの子は、滅多に口を開きませんから
書くほうが得意なのでしょう」
京子姉さんは以外にも、手紙を長々と書く人だった。
書いて有る十五郎の噂は、(本当は僕ですけど)
変な物ばかり作る(そう見えるかも)
家臣を焼き殺した。(していません)
城を焼いた。(流石に嘘と思うだろう)
明智家の鬼子(悪口かな?)
天神様(菅原道真)の生まれ変わり。(未来人です)
手から雷を放つ。(中ニ病ぽいな)
足から毒を出す。(どこから出た話だ?)
頭から角が生えている。(マジで生やしてやろうか!)
女子の尻ばかり追い回している。(失礼な!!)
など、他にも書いてあったが、とても子供には見せられないと
倫子姉さんは手紙を隠した。
十五郎「後で、訂正の文を書くのだぞ」
十次郎「わかりました」
すこし、話を変えよう。
十次郎「他には、書いていませぬか?」
倫子 「後は、夫(津田信澄)には良くして貰っておるそうですよ」
津田信澄は怖い人と聞いていたが、家族には優しい人のようだ。
十次郎「恐ろしい人と聞いていましたが、噂とは当てになりませぬ」
十五郎「わしは、いい迷惑じゃ」
倫子 「十次郎の事も、書いていますよ」
十次郎「何と書いてありますか?」
倫子 「贈って貰った玩具で、於菊丸(のちの織田昌澄)が
よく遊んでいるそうです」
十五郎「いつの間にそのような物を、贈ったのじゃ?」
十次郎「生まれてすぐです」
十五郎「おぬしばかり、評判を良くしおって」
十次郎「兄上も、少しは気にしてください」
そういえば、珠子姉さんには、噂が届いていないのだろうか?
十次郎「珠子姉上からは、文は届いていないのですか?」
倫子 「届いていますよ。読みますか?」
珠子姉さんの手紙には、
夫(長岡忠興、のちの細川忠興)が嫉妬深く、
下働きの者が、珠子姉さんを見つめていただけで斬り殺したそうだ。
今度したら、生首でも飾ってやると書いてあった。
後、もうすぐ子供が生まれるそうだ。
十次郎「なんですか、この文は?」
倫子 「惚気ですよ」
十五郎「さすがじゃのう」
いや、おかしいだろう。あれれ、評判が逆じゃないか?
細川忠興は、愛妻家では無いのか?
これでは、独占欲の強いモラハラ男ではないか。
十次郎「私は、このような事は致しませぬよ」
十五郎「おぬしは、変わっておるからのう」
倫子姉さんは、二人の手紙を見て、イラッとしていた。




