表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/103

32 十次郎 説明する

明智家の家臣達には派閥らしき物がある。


美濃衆と呼ばれる、明智光秀の親族や古くからの家臣達と、

近畿、丹波出身の新参者に別れている。


美濃衆の中心人物(まとめ役)が、明智(弥平次)秀満で、

新参者のリーダーが、伊勢貞興らしい。


斎藤(内蔵助)利三は美濃出身だが、家臣になったのは最近らしく

中立の立場らしい。


城にいた家臣達の話なので、誇張されている感じがするが。


今日は、領内の話し合いの為、家臣達が集まっている。

このチャンスを逃すわけにはいかない。


十次郎「兄上、内蔵助くらのすけ殿(斎藤利三)とお話したいのですが、

    どうしたら宜しいでしょうか」

十五郎「何を話したいが知らぬか、面倒くさいのう」

十次郎「前に約束したでしょう」

十五郎「叔父上(明智光忠)や、伝五郎(藤田行政)では駄目か?」

十次郎「相談したい事があるのです」

十五郎「仕方ないのう」



十五郎 「内蔵助くらのすけ、弟が話があるそうじゃ」

斎藤利三「なんで御座いましょう」


斎藤利三の事は、事前に調査済みだ。

明智家の遠縁にあたり、家系図は


斎藤利三

 ┃┃   斎藤道三

名前不明━━┫┃

      小見の方┓

明智光秀━━明智光綱┻明智光継


僕から見ると、大叔母の娘の元旦那に当たる。

この人、織田信長の方が近くにならないか?(元、義理の兄弟)


また経歴も複雑で子供の頃、石谷家の養子になり将軍家の家臣時代の

三好家の家臣の松山家の家臣になり、美濃に戻り斎藤義龍の家臣をへて

稲葉家が織田信長に寝返る時、稲葉家の家臣になり城主になるが、

稲葉一鉄と喧嘩して、親戚で旧知の明智光秀の家臣になったそうだ。

一応決着は付いているが、裏ではまだ、稲葉一鉄と揉めているらしい。


なんだか訳の分からない人物である。


十次郎「実は初菊の事なのじゃが」


僕は初菊と結婚したいと斎藤利三に伝えた。


斎藤利三「あの娘とですか」


初菊は、斎藤利三の推薦で、乙寿丸の世話係になっている。


十次郎 「協力してくれぬかのう」


斎藤利三は少し考えている。


斎藤利三「まずは、殿を説得して許可を得ねばなりませぬな」

十次郎 「できそうか?」

斎藤利三「悪い話では無いので、可能だと思われます」

十次郎 「ではよろしく頼む」

斎藤利三「直接、殿に頼んでみてはいかがですかな?」

十次郎 「父上は忙しすぎて、話す暇がない」


本当は、上手く話す自信が無いだけである。


十五郎 「まったく、相談したい事はそんな話か」

十次郎 「縁談は重要な話です」

斎藤利三「そうですとも。若様もご嫡男として、

     多少は興味を持っていただかないとなりませぬぞ」

十五郎 「わしはまだよい」

十次郎 「そういえば兄上に縁談はないのですか」

斎藤利三「その事なのですが、それがしの影響で

     色々とむつがしくなっておりまして」

十次郎 「本当は、父上と織田家の家臣達と色々と揉めているからであろう」

斎藤利三「ご存知でしたか」

十次郎 「詳しくは知らぬがな」

十五郎 「なんの話じゃ」

斎藤利三「実は、某の事以外にも柴田家と揉めてしまいまして」

十次郎 「源左衛門尉げんさえもんのじょう(柴田勝定)の事か」

斎藤利三「その通りでございます」


柴田勝定は、柴田勝家の元家臣で、勝家に怒られて出奔し明智家に士官している。


十次郎 「柴田家とは、どのような雰囲気じゃ」

斎藤利三「お互いに、話もしないほど険悪でございます」


それは、元々のような気もするが。


斎藤利三「あと十次郎殿を、筒井家に養子に出す話もありまして」

十次郎 「初耳じゃぞ、跡取りにする気か?」

斎藤利三「この話は、跡取りと言うより

     人質としての意味合いが強うございます」

十次郎 「わしは嫌じゃぞ」

斎藤利三「殿も乗り気ではないので、遠縁の者を養子にして

     名前も十二郎にしてから、やり過ごそうかと」

十次郎 「しかし、なぜわしなのじゃ。乙寿丸もおるのに」

斎藤利三「最近、妙な物を作っておりませぬか」


妙な物とは失礼な。


十次郎 「玩具しか作っておらぬぞ」

斎藤利三「恐らくは、それが原因かと思われます」

十次郎 「どうしたら良いかのう」

斎藤利三「玩具以外の物を、作ってみてはいかがでしょうか」

十次郎 「例えばどのような物が良いかのう」

斎藤利三「そうですな。戦に役立つ物などいかがですかな」


戦ねぇ。初陣もまだの子供に、なんて無茶振りをするのか。


十次郎 「雷でも作るか」

十五郎 「作れるわけなかろう」

十次郎 「流石に、空から落ちる雷は作れませぬが、

     糸の様な雷は、作れると思うのですが」

斎藤利三「ほほう、それは面白いですな」

十五郎 「どの様に作る気じゃ」

十次郎 「まずは道具を揃えて実験をしないとなりませぬ」

斎藤利三「出来上がるのを楽しみにしていますぞ」

十次郎 「任しておけ」



・・・ん?これは斎藤利三に、上手く載せられたか?


こうして僕は、電気の開発に乗り出すことになった。



・・・・出来るよな?

説明が長くてすみません。

筒井定頼=十次郎説は無視します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ