25 十次郎 悪巧みを行う
十次郎「評判はどうじゃ」
店主 「上々の出来で御座います」
ヨーヨーの販売は、裕福な商人、公家、武家などに
優先して販売している。
店主 「同じ絵柄を少なくするのが、功を奏しました」
十次郎「そうすれば、何個でも買いたくなるからのう」
ヨーヨーのデザインを、色々用意して
複数買わせる作戦が、成功しているようだ。
十次郎「アレの名は決まったか?」
プロペラを飛ばす玩具の竹細工版、名前が思い出せなかった。
(注:プロペラシューターです)
店主 「候補は、竹風神、竹台風、竹旋毛、空独楽、
独楽飛ばし、などいかがでしょう」
十次郎「空独楽にするか」
店主 「しかしながら、空独楽は、まだ売らなくて良いのでしょうか」
十次郎「子供の流行りはすぐ変わる」
店主 「では、時期を見て大量投入出来るよう致しましょう」
十次郎「それまで竹とんぼで、腕を磨かせておけ」
竹とんぼは、百姓の子供に作らせている。
現代だと、労働基準法違反だが、戦国時代にそんな物はない。
店主 「村では、誰が高く飛ぶ物を作れるか競い合ってるようで」
ヨーヨーが買えない、百姓の子供の玩具に成っているようだ。
十次郎「例の件、進んでおるか」
店主 「信頼できる、行商人に頼んでおります」
伊達政宗と真田信幸、信繁(幸村)、あとは織田家の子供(何人いるか解らない)
に、特別なデザインを施したヨーヨーを送り、親しくなるきっかけを作る。
名付けて、将来有望な子供にプレゼント作戦を頼んでいる。
伊達政宗には、独眼竜なのでドラゴンの絵。
真田信幸、信繁(幸村)兄弟には、武田家臣なので虎の絵、
武田信玄といえば、甲斐の虎とよばれているから。
織田家の子供には、文字や絵など沢山用意して、好きなものを選ばせる。
店主 「二ヶ月後には返事が届きましょう」
十次郎「くれぐれも内密にな」
店主 「承知しております」
どんな反応が帰って来るか楽しみだ。
二日後、織田信長に届いた。
蘭丸 「明智家の者から御子様達へ、玩具が届けられまして御座います」
信長 「ほう、これがヨーヨーとやらか」
蘭丸 「新しくできた玩具だと申しておりました」
信長 「おぬしのぶんもあるぞ」
蘭丸 「私は、玩具で遊ぶ歳では無いので、弟と間違えているのでしょう」
信長 「これは、光秀ではないな」
蘭丸 「明智家の嫡男がもうすぐ元服するので、
心証を良くする為かと思われます」
信長 「小賢しい小僧じゃ」
半月後、真田家に届いた。
信幸 「源二郎(信繁、のちの幸村)、これをどう見る」
信繁 「虎は信玄公を表しており、上下に動くことから
御館様(勝頼)を・・・」
信幸 「裏切り下克上をせよと、そそのかしている訳じゃな」
信繁 「おそらく」
信幸 「やはりそうか」
一ヶ月後、伊達政宗に届いた。
政宗 「織田家臣の明智の子から、なぜこのような物を?」
行商人「将来有望な者に、贈っておられるようで」
政宗 「(わしに龍に成れと云うのか)」
政宗 「面白い、返礼を送るとするか」
その後、三つの手紙が届いた。
織田家からは、森蘭丸の名前で届いた。
現代風に通訳すると、
「玩具ありがとう。弟達は喜んでいるよ。
織田信長様が、君が元服した時、楽しみにしているから頑張ってね」
蘭丸に弟がいたのか。信長の心証は良くなったようだ。
真田家からは、
「我々は武田家を裏切らない。戦場で決着をつけよう」
なんだか、勘違いしているようだ。
伊達政宗からは、
「君の言いたい事は解った。天下人になって、家来にしてやろう」
伊達政宗は、面白い性格のようだ。
・・・・・成功したのかな???




