叫ぶ
一人きりの車中で
叫ぶ
叫ぶ
叫ぶ
あなたの名前を
何度も
何度も
何度も
何度も
吠えるように
うたうように
叫ぶ
叫ぶ
叫ぶ
叫ぶ
あの日
叫べなかった叫びを
きっと
あの日
叫べなかったから
きっと
毎日叫ぶんだ
あなたの名前を
あなたの名前を
何度も
何度も
あなたがそんなことを望んでいないって知ってる
だって
あなたは
あの日の
2日前
突然私を抱きしめて
「母好き」ってぎゅっとしてくれた
「どうしたの?」って聞いたら
「気分じゃ」といって
微笑んだ
あれは
別れの言葉だったんだと思う
あなたの悩みにも
気がつかず
仕事ばかりしていた
私に
それでも
好きだと
残してくれた
「母好き」という声
分かってる
分かってる
お母さんが泣いてばかりいることを優しいあなたが望みはしないこと
それでも
それでも
あなたの名前を
叫びたい
愛してるって
叫びたい
今日も
車の中で
あなたの名前を叫んでる