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ジュリア-改-  作者: リノキ ユキガヒ
プロローグ
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プロローグ

 

 新宿駅東口を出てすぐ目の前に大型の街頭ビジョンを設えたファッションビルがある。


「伊勢越株式会社専門館新宿オルタ」


 とゴツイ正式名称がついているが世間一般的には『オルタ』と呼ばれている。

 地上8階・地下3階建てのこのビルには主に女性向けアパレルブランドのショップが軒を連ねている。

 大きさ的には少し大きめの家電量販店を想像してもらえば分かりやすいかもしれない。

 集客の都合からか、7階はコンサートや物販が行える多目的ホール、6階は本屋になっている。地下はコスメやアクセサリー、雑貨を扱う店が多いが地上階はアパレルが主力だ。

 ティーンズ向けのレディースファッションを扱うテナントが多いが、商品の傾向は上にいくほど日常から離れて対象年齢も不明な過激なものへとなっていく。

 このような特長から、若い女性ばかりの職場になるのは自然の成り行きだろう。なので男性店員はほぼ皆無に等しい。

 館内で男性を見かける場合は大抵警備員かビルメンテナンスの人間だ。

 スーツ姿であればそれはテナントの管理や運営を任されているオルタの営業だ。

 このようにこのビルの概要だけ聞くと若さ溢れるフレッシュな印象を持つがビルそのものは非常に古い。

 特にエレベーターは新宿で1番古い事で有名でメーカーの研修に使われたりもする。

 それと新宿駅周辺の古い写真などは大体このオルタの屋上から撮られたものが多い。勿論そのような

 頃からオルタは存在していたわけでは無いが、新宿駅周辺の生き字引的な存在だ。

 管理、運営を任されてるのが老舗百貨店・伊勢越の人間だというのもうなづける。


 そんな昭和の香り漂うビルで最新のモードに身を固めた平成生まれの店員達が働いているカオスなファッションビル。

 それが「オルタ」なのだ。




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