ライアン王国皇太子の婚約者が腕輪をはめられた始まりの話
次回更新11月6日朝です。
私の名はライアン王国皇太子クロスディー・ライアン。私は美しく聡明で魔力も多く魔法の才能も歴代最高だと言われていた。その私が今、婚約者にとんでも無い事を言われた。信じられない!
「もう一度言ってくれないか?」
嘘だと思いたい!この私が振られるなど嘘に決まっている!
「婚約を解消したわ、貴方には私より相応しい人が見つかると思うわ、さようなら。」
そう言うと振り返る事なく去って行った。突然聞かされた真実に目眩がしそうだ!悪い夢だと思いたい。父上に真実を聞かなければ!
「父上!婚約を解消とはどう言う事ですか!教えてください!」
父上なら答えてくれるはずだ知りたい。この私にどんな落ち度があったと言うんだ!
「分からないのか?はーっ…そなたには呆れてる、やった事が知られているのだよフレイヤ王女に。だから言ったはずだ!女遊びは止めておけと!」
王女に知られていた!そんな馬鹿な!私の完璧な隠匿魔法が分かるはずなどないはずだ!
「そんな!知られる訳がない嘘だ!」
私の魔法はが破られるなどないはずだ。
「こちらも、そなたの素行の悪さを証拠と共にあげられたら婚約破棄に応じるしかなかった。」
しかしどうして分かったのだろう?不思議だ。
「どうして分かったのだろう。」
移動する時分からないように魔法を使っていたし、後腐れのない未亡人とか遊び癖のある令嬢だからばれないはずだった。
「女の方から知られたみたいだ!潔癖な王女には耐えられないらしい。自分より殿下に相応しい人がいるでしょう、と言われたよ。新しい婚約者は自分で決めるがいい!」
私は健全な男だ!女遊びぐらい許してくれてもいいだろう!結婚してから真面目にするのだから!
「分かりました父上。」
私を振るとは思い上がった王女だったな、贈り物を山ほどした自分が馬鹿をみた。
「待て!王女がもらった物を返してきた。必要のない物ですので戻します、と言ってきたそこに置いてあるので片ずけておきなさい。」
私を馬鹿にしているのか!あの王女!こうなったらもっといい女を選んで後悔させて見せる!今度は馬鹿な事を言って逃げられないように、私の妃専用に腕輪を作ってやるぞ!ふふふ逃がすものか二度も恥をかくものか!
「陛下!大変です殿下が部屋に籠って出てきません!」
「やはりショックだったのだな、しばらくの間そっとしておこう。」
ふふふできたぞ!完璧な腕輪だ!私の子孫達も恥をかかせない為にも私が王になったら婚約と同時にこの腕輪を付けるようにしなければ!同じ効果の物を作れる魔法具を作ってあるので義務付したら逃げられないぞ!
「あーっははははできたぞー!完璧だ!」
「ひーっ殿下がおかしくなられたぞー!」
「陛下!殿下がおかしくなってます!」
どうしてか、部屋に治癒術師がやってきた。私は病気などしていない!散々な目にあったが新しい婚約者が数ヶ月後にできた。私が気に入った姫だ逃がすものかこの国のしきたりだと嘘を吐き腕輪をはめた。
小話
ライ達の会話
「あの腕輪の始まりの話聞いたか。」
「聞きましたよライ、プライドが高く本当は好きだった王女に手出しができなくて他の女で発散させたらばれて振られたと。」
「まあ、カーディナル殿下は大丈夫だな。」
「そうですね、お嬢様に手を握ってもらっただけでも嬉しそうですからね。」
「ガイ!殿下がお嬢様を裏切ったら俺たちで成敗だ!」
「ふふ、当たり前ですバラバラにしましょう。」
「ガイ、フライ見て見ろよ、あの殿下がお嬢様を裏切る事はないよ。ベタ惚れだ。」
「お嬢様楽しそうですね、今の殿下ならなんでもしてくれそうですね。」
「お嬢様の実験の手伝いさせようぜ!」
「フライ!いい考えですねお嬢様に言って見ましょう。好きならできるはずですから。」
お嬢様の幸せを守る為にはなんでもやる気なライ達でした。