第七十話
次回更新は10月31日朝です。
先ほどからにらみ合いが続いています、大変な事になりました。どうしたらいいかと悩んでいると、王妃様が来られ二人の間に立ちふさがりました。
「ジーント殿下、シリスティア様の侍女は諦めてください。駄目だと言うのならライアン王国と戦いますか?」
なんだか大変なことを言われています。戦争はダメですよ。
「王妃様どうしてそこまでされるのですか?他国の貴族のただの侍女ですよ!」
話が段々大きくなっています!変態殿下が私の侍女を侮辱していますわ!ただではなく優秀な侍女ですわ!
「ほほほほ、シリスティア様はカーディナルの婚約者ですわ。その侍女をどうにかしようなんて許しませんわ。」
私はそんな話は知りませんが!もしかしてララを助ける為の王妃様秘策ですか?乗るしかありませんねララの為ですわ。
「嘘ですね。ディルファ殿下が言ってましたよ、カーディナル殿下の片思いと聞きましたが。」
え!片思い?聞き違いだと思いますが王妃様作戦失敗ですね。他の手を考えないと駄目ですね。
「先ほど、妃になってくださると言ってもらいましたのよ。後で発表する積りでしたわ。」
そんな事は言っていませんが…王妃様嘘はほどほどにお願いします。
「シリスティア嬢!本当ですか?私の妃になってくださるのですか!」
カーディナル殿下が本気で聞いてますわ。肩に置かれた手に力が入って痛いですわ。
「肩が痛いです。…カーディナル殿下。」
「すみません!つい…返事を聞かせてください。」
不味いですわ。いいえと言えばララが危険ですし、はいと言えばこの人数では撤回が難しいですね。カーディナル殿下は、前世のイケメンのお兄ちゃんに似てるから好きな方ですが…女は度胸ですわ!
「えーと…はい。」
はいと言うと、カーディナル殿下が最高に凶悪顔になりましたわ、それを見た人達が固まってます。怖かったのですね。私は平気ですが。
「シリスティア嬢、貴女を幸せにします。侍女も守ってみせます任せてください!妃になってもらえるなら私は無敵になれます!」
どうしてか私の結婚が決まったようです。嬉しそうなカーディナル殿下を見ていたら今更嘘だと言いにくいですわ撤回できそうもありませんから、遠くにいるお父様達が聞いたら驚くでしょうね。
「聞いた通りだ諦めてもらおうジーント殿下!」
自信満々でカーディナル殿下が言いました。変態殿下が悔しそうな顔をしています。これでララは守れそうです良かったですわ。
「はあーっ、仕方がない諦めるよ。ライアン王国を敵にしてまでは手に入れられないよ。」
諦めてもらえたようですわ。ララの顔や性格ではなく脚だけ好きなようでしたからそんなに好きなら理想の足を持っているのは一人居ますけど反応しないのかしら?
「あの、ジーント殿下お探しの理想の脚を持った方を知ってますがその人では駄目なのですか?触り放題だと思いますが。」
びっくりした顔のまま勢いよく聞かれました。
「はあ!どこにいますか!教えてください!」
貴女の妹姫様ですわ。脚好きの血が沢山入ってますから綺麗だと思いますが。
「ローザリア姫様ですわ、綺麗な脚の代々の血を引く家系の子孫ですから気にいると思いますが。」
ジーント殿下が妹姫の脚のあたりを見えないのにじっと見ています。
「シリスティア様!なんて事言いますの!お兄様いやらしい目で見ないでください!」
兄妹ですから他に被害が行かないように身内で責任を取ってください、その方が助かりますわ。わあ!節操がないジーント殿下がローザリア姫様の脚に縋り付きました。本当に脚が好きなんですね、ローザリア姫様が扇でジーント殿下の頭をバシバシ叩いています。
「ドレスの上からでも分かる理想の脚だ!シリスティア嬢ありがとう、妹は盲点だったな。」
もの凄くジーント殿下が喜んでます。今度はローザリア姫様が真っ青になってます。家族ですから一番分かっているからでしょうね。初めは私達の事を笑ってましたけど、自分が標的にされたら逃げたくなったみたいですね。
小話
ライ達とリリー達の会話
「おい、お嬢様騙されてるぞ。」
「別に良いんじゃないですか、お嬢様にカーディナル殿下はベタ惚れですから。」
「殿下はいい奴だし面白いからお嬢様に似合ってるぜ!」
「お嬢様私の為に嘘を付いて…うっごめんなさい。」
「ララ、お嬢様は本当に駄目なら逃げますが、そこまで深刻に思っていませんから大丈夫ですよ。お嬢様が嫌がったら私達で助けましょう。」
「ララ、大丈夫だ。お嬢様を害しようとしたら俺たちで助けられるよ魔法具の力は最強だから」
「そんな事にはならないと思いますよ、ヘタレなカーディナル殿下ですからお嬢様に嫌われたらあの男生きていけないようにみえますから。」
「ガイの言う事は本当だぜ!俺、影でぶつぶつ言ってた殿下の言葉聞いたことあるぜ!面倒臭いから飛んで部屋に戻る時、「好きです!愛してます結婚してください!ぐわっ恥ずかしくて言えない!」て事ずっと言ってたぞ!面白いから聞いてたぞ!」
「「「「……」」」」
「面白いからお嬢様がくれた記憶魔法具に撮ってあるから見せてやるぜ!」
「え!あの魔法具に記憶させたのですか!」
「ははは、面白いから!楽しいぜ!」
「「「「……」」」」
驚いてフライになにも言えないライ達でした。