第六話
感想でランキングに入ってると言われ驚きました。読んでくださってありがとうございます。
朝です。目を覚ますともうすぐ町に着くはずだと侍女が言います。
この町で一泊したら、国境まで直ぐだそうです。
「もうすぐね。この町の名物はなにかしら?」
前世旅行に行くと、その場所の名物を買ったわね。
「後で買ってきましょうか?」
ララ気がきくわね、嬉しいわ。
「まあ、嬉しいわ!ありがとう」
「国境に行く前の、補給がありますから構いませんよ、お嬢様」
美味しい物があるといいわね。侍女が優秀だと楽だわ。
「ありがとう!ララ、楽しみにしておくわね」
「はい、お任せください」
町に着くと、私は直ぐ宿に行き部屋でゆっくりする事にしました。
まあまあ、いい部屋だわ。
はしたないけどベットにダイブよ!
うーん、気持ちいい。体を伸ばして寝るのはいいわね。
「眠い、……」
そのまま眠ってしまいました。
「お嬢様!大丈夫ですか?」
侍女のリリーに起こされました。あのまま眠ってしまってもう夕方です。
「ごめんなさい、寝てたのね」
「慣れない旅ですから仕方ないですよ」
「ありがとう、優しいのね」
この子もいい子よね。お父様の人選した人で、ダメだったの元旦那様だけね。
「いいえ、旦那様に頼まれてますから。夕食はどうなさいますか?」
「皆のところで頂くわ。このまま行きましょう」
服のしわ酷くないから大丈夫よね。
知り合いはいないからいいわよね。
「はい、お嬢様」
この間泊まった所より、食堂が広く沢山の人が夕御飯を食べているわ。
「お嬢様、こちらに席を取ってあります」
「ありがとう、リリー」
わあ、美味しそうなのが置いてありますわ。
味はどうかしら?
「「「「「アリリス神の加護がありますように。」」」」」
「あら、これ美味しいわ。何かしら?」
前世で食べていた鳥肉に味が似ているわ。
「お嬢ちゃん、それクックの肉だよ」
私より、少し年上の青年が教えてくれました。
「クック?何ですか?」
記憶にないのは聞くしかないのよね。
「鳥だよ!鳥!この辺で沢山取れるんだよ」
鳥も知らないのかと呆れられてます。調理した物しか知りません。
前世でも、パックに入った物で、原形とどめた物は見たことがないのよね。
「教えて頂いてありがとうございます。優しい方ですね」
美人でもない私に、親切にしてくれるなんて。
「お世辞は要らないよ!それより俺の嫁にならないか?」
初プロポーズです。元旦那様にはしてもらってないので!
「そうですね、何にもしなくて良いならなってもいいですよ」
自由に、魔法具を作れるならお嫁さんでも構わないわ。
「「「「「「「えええええーっ」」」」」」」
そんなに驚く事かしら?
やっぱり、元旦那様が酷かったのを知っているから。
「お嬢様!冗談でもいけませんよ!」
リリーが焦ってますわ。怒られる事など言ってないと思いますわ。
「そうですよ!それなら僕が立候補します!」
「いや!俺だって!」
ライ達が、お世辞でも私をお嫁さんになんて嬉しいですわ。
「でも!お嬢様この国を出ないといけませんよ!」
「そうだったわね。私と、ファンディー国に住んでくれる方に限るわね」
忘れていましたわ。私この国にはいられませんでしたわ。
「ファンディー国?何故だ?」
青年が聞いてきました。
「私、夫に捨てられましたの。それで叔母の所に行くところですのよ」
「お嬢様!悪いのは向こうですわ!」
ララ、いい子ね。気にしなくてもいいのに。
「あら、気にしなくていいのよ。でも、今度は浮気しない旦那様がいいわね」
そうよね、誠実な人が旦那様になってくれるといいけど。
「お嬢ちゃんも苦労してるんだな」
優しい言葉をもらえましが、苦労はしてませんわ。
「いえ、好きな事はさせて貰いましたから苦労はしてないです」
好き勝手してました。屋敷の中では、自由にできましたから。
「……」
「お嬢様、明日も早いですからお休みください」
「そうね、では皆さんお休みなさい」
ララとリリーが、持ってきてくれたお湯で綺麗にしてもらいました。
明日に備えて眠る事にします。早くお風呂のある生活がしたいです。