第六十一話
次回更新は10月20日朝です。
ライがカーディナル殿下と騎士達を連れてきました。ライを除く全員がぼろぼろです。どうしたのでしょうか?リリー達に、クリー二ングの魔法で綺麗にしてもらってます。この魔法便利ですよね、洗濯しなくても汚れが取れますから楽です。
「ライ、皆ぼろぼろみたいね。どうしたの?」
酷く怯えています。クリーニングの魔法をかける前の彼等は、ぶるぶる震えながら涙で顔が汚れてました。
「飛竜の群れに追いかけられていました。直ぐ助けましたが遅かったようです。」
飛竜の群れ!そんなのに追いかけられるなんて……気の毒に、運が悪かったのですね。
「まあ、大変でしたね。カーディナル殿下は大丈夫ですか?」
カーディナル殿下は、そんなに酷くなってませんね。
「大丈夫です。イナズマショット凄いですね、飛竜が一撃で落ちました。飛行はライが教えてくれましたので自由に飛べます。」
カーディナル殿下、ライと仲良くなれましたのね。身分を超えたお友達も良いですよ。
「流石カーディナル殿下ですね。素敵ですわ。飛んでるところを見せてください。」
先ほどは、騎士を担いでいたので綺麗に飛べてなかったのでみたいですわ。
「はい、見ててください!」
カーディナル殿下が空を自由に飛んでいます。才能ありますね、降りてきましたわ。
「カーディナル殿下!素敵でしたわ!かっこよく飛べてましたね。」
凶悪顔が迫力を増しましたわ。喜んでいるみたいですわ。
「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいですね。ライのお陰です。」
努力の人ですね。カーディナル殿下の騎士達は、まだよく飛べないで飛竜にやられてしまい可哀想でしたが。
「お嬢様、今度は俺が教えてやるぜ!騎士達は任せていいぜ!」
フライが張り切ってます。早く飛べた方が楽しいですから、カーディナル殿下に言ってみましょう。
「カーディナル殿下、フライが騎士達に飛び方を教えてもいいと言ってますわ。どうしますか?」
カーディナル殿下は賛成してくれるかしら?
「お願いします。飛べるようにしてやってください。」
許可がでました。臣下のためにお願いするカーディナル殿下は良い方ですわ。
「殿下!任せてくれ!頑張るぜ!」
フライが言った途端、騎士達の悲鳴が聞こえました。
「うわーっ魔王様が直々に指導!助けてくれ!」
「ひーっ魔王様が指導!殺される!」
「あああー!逃げてもいいだろうか!」
「いやだーっ助けてくれ!」
「いやだああああーっ!私は悪くない!」
「「……」」
無言になった騎士団長と副騎士団長。他の騎士の悲鳴が響きます。やっぱり飛竜に襲われた後遺症ですわ。可哀想に飛ぶことができるかしら?フライに任せておけば大丈夫よね。
皆、魔王だと言うけど違います。フライは私の護衛です、怖くないですよ騎士の皆さん。