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ファインシー姫様side

次回更新は10月14日朝です。仕事が忙しくなりました。更新日を基本平日の月〜金曜日の朝に変更します。ごめんなさい。

私は今お兄様の好きな人に会うため無理を言って国境砦に向かっています。今王都では、お兄様の好きな女性を迎える為に城では準備や、パレードの用意に頑張っています。


「お兄様のいる砦にはいつ着きますの?」


私の護衛騎士に聞いてみました。早く着きたい為馬車のスピードを限界まであげてもらってます。


「明後日になります。急がせてはおりますがこれ以上は無理です。」


早く会いたいですわ。お兄様を夢中にさせている方ですものきっと素敵な人ですわね。


「分かりましたわ、ありがとう。」


お兄様、私も協力しますからお嫁さんになってもらいましょうね。窓から見える景色をみながらそう誓いました。今日は夕方に着く町に一泊して明日にはお兄様の所まで着くそうです。秘密の道を使って来たので早く着きそうですわね。


「もうすぐ砦に着きますわね。急いで出発した甲斐がありましたわ。」


朝一番に起きて、宿から急いで出発しましたから早く着きそうですわ。早くお兄様の好きな方にお会いしたいわ。


「姫様砦入口に着きました。手続きをしてまいりますのでお待ちください。」


もうすぐ会えますのね、なんだドキドキしてきましたわ。


「ファインシー姫様、国境砦にようこそお越しくださいました。砦の中にあります貴賓室に案内いたします。」


砦にいる侍女達が案内してくれます。部屋で着替えを済ませ、お兄様より先に意中の人に会いに行こうと思います。


「後でこの砦に滞在している令嬢にお会いしたいわ、案内をお願いしますわ。」


お兄様に邪魔される前にお会いしなければいけませんわね。


「はい、かしこまりました。」


部屋で旅の衣装から着替え令嬢に会う仕度をしてドキドキしながら部屋に向かいました。


「ライアン国王女ファインシー姫様です、令嬢にお会いしたいそうです。」


「姫様少々お待ちください。滞在中である令嬢の許可がないとお入れする事ができません。」


「まあ!姫様の申し出を断ると言うのですか!無礼ですよ!」


私の侍女であるミートリが護衛騎士達に文句を言ってしまいました。


「ミートリ駄目ですよお兄様の思い人なのですから。」


嫌われたら大変ですわ。国の存亡がかかっていますから控えてね。


「扉の前に居ます令嬢の護衛に聞いてまいります。姫様すみませんがお待ちください。」


護衛騎士が聞きに行ってくれました。


「構いませんわ、聞いてきてくださいませ。」


直ぐに応接室の方に通されました。お兄様の意中の令嬢が来ます。


「初めましてシリスティア様、私はファインシー・ライアンです。いつもお兄様がお世話になっております。」


見た目は、どこにでもいるごく普通の令嬢にみえますわ。


「こちらこそ、カーディナル殿下にはお世話になってますわ。シリスティア・プリウラスです。よろしくお願いします。」


お兄様、美女より普通の女性の方が好きなのですか?とにかく、お姉様になってもらわないといけませんわ。


「シリスティア様、私のお姉様になってください。お願いします。」


ライアン王国の存亡がかかっていますのお願いしますわ。


「ファインシー!ここで何をしている。シリスティア嬢に失礼な事をしていないだろうな。」


いつもの倍以上怖いですわ!お兄様。本当に彼女の事好きなのですわね。


「お兄様酷いですわ、妹を疑うのですか?」


本気のお兄様は怖くて冷や汗が出てきますわ。


「喧嘩はいけませんわ、カーディナル殿下。ファインシー姫様は私にお姉様になって、と言っただけですわ。」


驚きました。お兄様!顔が真っ赤ですわよ!初めて見ましたわ。凶悪顔など気にしないで話してますわね。


「ファ、ファインシー!何を言っているんだ!シリスティア嬢に失礼な事を言ってはいけない。」


凄く慌てたお兄様なんて珍しいですわ、本気なのが分かりましたわ。


「お姉様は無理ですけど、お友達にはなりたいですわ。」


凄いですわ、普通にお兄様と話ができるなど考えられませんわ、見た今でさえ夢のようですわ。自国の令嬢など話しかけられた途端気絶しているのですから。

お姉様になって欲しかったのですけど、断られてしまいましたわ。ですがお妃様にするのは諦めませんわ。


「姫様、シリスティア様が珍しい食べ物を披露なさるそうですわ、よろしかったら姫様もお越しください。とお誘いがありました。」


なんでもできる方なのかしら?行ってみますわ。お兄様も招待されているはずでしょうから参加しますわ。


「お兄様も呼ばれているはずですもの、行きますわ。」


シリスティア様が言われた庭に向かっているとお兄様に会いましたわ。


「ファインシーも呼ばれたのか?」


私、邪魔でしたかお兄様。残念そうな顔しないでください。


「ええ、お兄様も呼ばれたのでしょう。シリスティア様はどんな方ですの?」


嬉しそうに話してくれますわ。


「とても優しい人だよ私にも笑顔で話しかけてくれる。」


そうですわね、お見合いをした方も含めると沢山の女性達がお兄様を見て気絶していますね。


「お兄様、何かとても美味しそうな匂いがしますわ。」


庭に近付くと食欲を誘う匂いがしてきましたわ。あそこにシリスティア様がいましたわ。


「シリスティア嬢、招待してくださってありがとうございます。美味しそうな匂いがしますね。」


お兄様が嬉しそうに話しかけてますわ。


「美味しいですからどうぞ。」


お兄様に向かって笑顔で答えてますわ。


「シリスティア様、私まで招待してくださってありがとうございます。」


「焼き鳥と言う食べ物ですわ、よかったら食べて頂きたいですわ。」


焼き鳥は美味しかったですわ。でも、お肉がワルワル鳥だなんて知りませんでしたわ!お兄様に似た鳥を食べたなんて怖いですわ!

シリスティア様侮れませんわ。びっくりして青くなった私を心配してシリスティア様が治癒をかけてくださると言ってくださいましたわ。

治癒を使えるなんて凄いですわ!お兄様にお世話になっているからと私の侍女の足を直してくださいました。ライアン国に居る治癒師でも治せなかったのに。絶対お妃様に…そうです!私のお姉様になってもらいますわ。


小話

ファインシー姫とカーディナル殿下の会話


「お兄様、あんなに沢山のワルワル鳥をどうやって仕留めましたの?」


「シリスティア嬢の護衛がひと矢で一匹落として六十匹も獲った物だよ。」


「お、お兄様!あの執念深いワルワル鳥をひと矢ですか?シリスティア様は普通の令嬢ですわよね。何故国を一つ取れるぐらいの戦力をお持ちですの!」


「本人にそんな自覚はないよ。ワルワル鳥も余ったと言って周りの町や村に配る位の人なんだよ。」


「え!ワルワル鳥の値段をご存知ないのですか!高級食材ですわよ。」


「気にしてないみたいのようだね。」


「……」

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