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第五十四話

次回更新は10月3日朝です。

唐揚げにも飽きました。残りの食材でこんどは焼き鳥を作りたくなりました。この世界にも炭に似た物があるので焼き鳥でも作ります。カーディナル殿下の妹姫もいますのでご馳走しようと思います。


「ララ、唐揚げにも飽きましたのでワルワル鳥で今度は焼き鳥でも作りましょう!」


サイズ的にはバーベキュータイプの串焼きですが、知っている人もいませんので焼き鳥と言っても問題ないですわ。前世の人達が見たらそれは偽物だ!って言いそうです。


「お嬢様、それは美味しいですか?」


美味しいですよ。たれを作りますわ。前世の焼き肉のたれ味を目指しますわ。もう一つは甘口の砂糖と醤油のたれですわ。記憶を取り戻した時、偶然見つけた醤油に似た物を購入しましたので作れますわ。塩胡椒味もいいですね。


「ええ!とても美味しいですわ。」


ワルワル鳥の皮も美味しいですよ、食べて焼き鳥の虜のになってねララ!


「お嬢様!私、今からカーディナル殿下に許可をもらってきます!」


走って行ってしまいました。ララ、いくら食べたくても怒られますよ。


「お嬢様、すみませんララには注意します。」


リリーが謝ってます。もう、しょうがないですね。しばらくするとララが帰って来ました。


「お嬢様、許可取れましたわ!勝利しました。」


勝利?何に勝ちましたの?そっちの方が許可書より知りたいですわ。勝ち誇ったララの顔が綻んでます。


「ありがとう、これで焼き鳥をしても怒られませんわね。」


早速空いていた庭に案内してもらい炭火焼きの焼き鳥の準備です。材料の石などを運んでもらいました。そのままでも錬金術で出来るのですが、材料があるとより正確につくれます。カーディナル殿下の付けた護衛騎士さんの良く働く事。ライ達に負けないように一生懸命に動いてくれています。


「退いてくださいね、今から魔力を流しイメージを固めて焼き鳥台を作ります。」


大型の温度を一定になるように調整できる焼き鳥台魔法具ですわ。誰でも焼くことができますわ。


「「「「「凄い!流石シリスティア様」」」」」


カーディナル殿下の付けてくれた護衛騎士達が声を揃えて言います。魔法使いを沢山雇っているライアン王国では珍しくないと思いますが。


「ふう、できましたわ!スミチーを入れてください。」


このスミチー前世にあった木炭とそっくりですの。美味しい焼き鳥が作れますわ。


「はいお嬢様。入れましたがこれ位で良いですか?」


ララがスミチーを入れてくれました。ほどほどでお願いします。自動で火が入るようにしてありますから直ぐに焼けますよ。リリーがさっき頼んだワルワル鳥を串にさして持って来ました。


「お嬢様、何処に置いたらよろしいですか?」


ライ達も手伝ってくれたので山盛りの串が出来ています。


「焼き鳥台の火が入っているスミチーの上に並べて焼いてね。」


しばらくすると焼き鳥のいい匂いが砦の中に漂っています。興味深々で、ちらほらこちらを見て行く人が増えてますね。


「お嬢様!いい匂いがしてきました。美味しそうです!」


美味しいですよ。でも、もう少し待ってくださいね。たれを付けたり塩胡椒をして、もう一度焼かないと美味しくありませんから。


「リリー、こちらの分は塩胡椒で残りはたれに付けてもう一度焼いてね。そっち分は甘だれに付けて焼くといいわ。」


たれに付けて焼くと凄く美味しい匂いになりました。ワルワル鳥自体も美味しいですから、もっと美味しくなりますね。リリーにカーディナル殿下とファインシー姫様を呼んで来てもらいましょう。


「リリー、カーディナル殿下とファインシー姫様を呼んで来てください。お願いね。」


二人とも喜んでくれるといいのですが。もう、食べ頃ですわ、いい匂いが庭一杯に広がってます。リリーが帰って来ましたわ。


「お嬢様、直ぐ来られるそうです。」


カーディナル殿下達が揃ったらお皿に並べた焼けた物を皆で食べましょう。しばらくするとカーディナル殿下達がやって来ました。


「シリスティア嬢、招待してくださってありがとうございます。美味しそうな匂いがしますね。」


美味しいですから食べてくださいね。そして好きになってください。


「美味しいですからどうぞ。」


ファインシー姫様が興味深々で焼き鳥を見ていますわ。


「シリスティア様、私まで招待してくださってありがとうございます。」


流石生粋の姫様ですね。挨拶が決まってますわ。流れるようにしなやかな動作完璧ですわ。


「焼き鳥と言う食べ物ですわ。よろしかったら食べて頂きたいですわ。」


ファインシー姫様に気に入ってもらえたら嬉しいですが。


「お嬢様、準備出来ました。」


お皿に焼き鳥を並べましたけど、やはり二人にはナイフとフォークで食べてもらわないと駄目かしら?そのまま食べると美味しいのだけど、はしたないかも知れないわね。


「さあ、どうぞ食べてください。美味しいですよ皆さんもどうぞ。」


他の人達には串のままリリー達に配ってもらってます。皆焼き鳥に釘付けですね、唐揚げ同様に期待一杯に食べるのを待っています。配り終わったら祈りを捧げて頂きます。


「「「「「「「「「「「「アリリス神の加護がありますように。」」」」」」」」」」」」

一口食べた人達の、満足そうな笑顔に作って良かったと思いました。


「「「「「「「「「「「「美味しい!」」」」」」」」」」」」


嬉しい一言がもらえました。次々焼いてもらいながら言葉もなく黙々と食べる姿を見ていると、前世でタラバガニを食べていた時の家族の姿を思い出しました。美味しい物を食べてるときは、何故か無言になりますね。







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