第五十二話
次回更新は9月30日朝です。
カーディナル殿下の病を知らないかライ達に聞きましたが三人とも口を開きません。もう一度聞いてみました。
「ライ達はカーディナル殿下の病に付いて知らないの?」
難しい顔をしていたライ達が答え始めました。
「お嬢様、男には女の人に知られたくない事があります。男の沽券に関わりますので勝手には言えません。不憫ですから。」
カーディナル殿下も悩みがあるのね。聞いては駄目ならしつこくしては迷惑がかかるわね。
「お嬢様、カーディナル殿下が自分で乗り越えるのを待ってあげてください!見ていて可哀想ですから。」
何が可哀想か分かりませんが、ガイが言うのですもの待ちますわ。
「カーディナル殿下を救えるのはお嬢様だけだと思うぜ!見捨てないでくれよ!後が怖いから。」
もちろんですわ!私を守ると言ってくれた優しい人ですもの。でも、怖い?どこがですか?
「分かりました。もう聞きませんありがとう。では、温泉作りに行きましょう。」
問題なくなったのだから温泉作りに出かけます。見晴らし台から移動して私の馬車で出発です。
「シリスティア様ー!お待ちください!私達も連れて行ってください!」
騎士団長が走って来ます。後から他の騎士達も走って来ました。
「付いて来るのは構いませんが走って来るのですか?」
走って来るのは無理だと思いますが。
「いいえ、今から騎獣に乗って来ますのでお待ち頂けないかと、お願いいたします。」
騎獣なら大丈夫ですね。でも、ライ達がいますから気にしなくてもいいのですが。
「待っていますから騎獣に乗って来てください。」
そう言えば倒れたカーディナル殿下気が付いたのでしょうか?
「はい、ありがとうございます。カーディナル殿下も騎獣に乗って来るそうです。」
カーディナル殿下も来ますの?きっと温泉に入ってみたいのですね。分かりましたわ、私頑張りますわね。
「それではすぐまいります。シリスティア様御前失礼いたします。」
騎士団長達が走って戻って行きました。しばらくするとカーディナル殿下達が騎獣に乗って来ました。
「遅くなって申し訳ありませんシリスティア嬢!」
カーディナル殿下気分が良くなりましたのね。良かったですわ。
「気分が良くなって良かったですわ。」
元気になって温泉を楽しみましょうね。
「ありがとうございます。シリスティア嬢」
カーディナル殿下、顔色は悪くないので馬車の速度をあげても大丈夫ですね。
「それでは出発ですわ。フライお願いね。」
早く温泉を作りたいわ。急いでね。周りの景色もあまり見ないで温泉をどう作ろうかと考えている間に山の麓に着きました。
「カーディナル殿下、この辺に温泉のお風呂場を作っても構いませんか?」
許可してくださいね。リリーに教わったお願いポーズを、またしてみましたわ二度目は効くかしら?
「ぐふっ!か、構いません!シリスティア嬢の好きにしてください。」
お願いが聞いてもらえました、これで温泉が掘れますわ。でも、何故鼻を隠してますの?
「殿下、大丈夫ですか?もう、倒れないでください。お願いします。」
騎士団長がカーディナル殿下にお願いしてますわ。ガイが言ってましたけど頑張って乗り越えてくださいね。応援しますわ。
「私は魔法具で温泉を掘りますから、ライ達は変身して周りの邪魔な物を片ずけてね。」
まず探知機魔法具を使います。地下水の流れを魔法具に表示させ地熱のエネルギーの高い所にある地下水にを目標にして掘削魔法具で、この場所まで掘りあげます。あっと言う間に温泉が吹き上げました。ライ達が周りを更地にしてくれましたわ。変身した姿もみれましたし楽しいですね。
「温泉ですわ!成功です。今からお風呂場を作りますね。錬金術を使いますわ、退いていてくださいね。」
魔法は便利で楽しいですわ。露天風呂風に作りますわ、魔力を流しイメージ通りに錬金しましたわ成功です。ワンピースタイプの裾が長めの水着を作りましたので、リリー達と温泉にに入れますわね。着替えますわ。
「水着を持って来ましたわ、皆で温泉に入りましょう。予備もありますからカーディナル殿下達の分まで足りますわ。」
驚いてないで温泉にはいりますわよ。リリー着替えますよ、ララも水着を配ったら着替えてね。来る前に作った温泉セットで入浴開始です。男の人は時間がかかりませんから先にカーディナル殿下達に入ってもらっています。
「リリー、ララ、行きましよう。温泉は気持ち良いですよ。」
水着には驚いていたリリー達ですが素直に着てくれました。やはり長めのワンピースタイプの水着にしたので安心したみたいです。
「「はい、お嬢様。」」
温泉に入りに行くと、私を見たカーディナル殿下がわー!と大声を出して倒れてしまいました。近くに行っただけなのに温泉の中で溺れそうになり大騒ぎになりました。騎士団長の叫び声が耳に響いてます。病が再発したのかしら?可哀想ですわ。せっかく可愛い水着を着ましたのに気に入ってもらえなかったみたいですね。