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第五話

朝です、今日は次の町に行きます。そこを抜けると国境です。

早くファンディー国に、行きたい私は途中の町によりません。

今居る所まで強行して来ました。


次の町と言っても、幾つもの町を素通りして行きます。

護衛の人達や侍女達には悪いのですが、この国に居たくはないですから。

何故か嫌な予感がしますから、関わりたくないと言うのが本音です。


「もう出発できるかしら?」


「はい、準備がもうすぐ終わります」


「ごめんなさい。無理を言って、早く叔母様に会いたいの」


前世では 、嫌な予感がした時は、その勘に従ってたら悪いこと全て回避出来たから予感に従うわ。


「お嬢様、馬車にお乗りください」


いい人達で良かったわ。お父様ありがとう。


「ありがとう、(みんな)のお陰で早く叔母様に会えるわ」


面倒な事に巻き込まれなくて良かった。


「この先は道がいいので、少しスピードを上げます。よろしいですか?」


「構わないわ、お願いね」


クッションいっぱい積んでて良かったわ。

快適、快適♫


「こんな、スピードで行くなら早く着きそうね」


「この先にある、難所を抜ければ早く着きますね」


「何かあるの?」


「よく盗賊が出るそうです」


会いたくないわね。

認識阻害魔法陣を二十メートル範囲でかけてみようかしら?

どのくらい効果があるか分かるから面白いかも。

布に書いた物をためしますわ。


「これ、ためしてみて!」


リリーが首を傾げています。

まあ、初めて見せたからしょうがないわね。


「お嬢様、これ何ですか?」


「認識阻害魔法陣、見えなくなーれよ」


あ!驚いてる!驚いてる!

そんなに変かしら?


「えええー!!何故そんなものがあるんですか?」


「私の手作りよ、使ってみて!馬車の天井に貼って魔力を流し発動呪文 。見えなくなーれ!間違えないでね」


これは、魔力があれば誰でも使える物だから大丈夫よ。


「え?お嬢様が作られたのですか」皆の視線が私に集まった。


そんなに目を開くほど驚いたの?

おかしいかしら?


「そうよ、家で自由にさせて貰えたから楽しかったわ」


旦那様は、私に無関心なので時間がいっぱいあったのよ。要するに、暇だったのよ。


「お嬢様、旦那様は魔法を使える事をご存知なんですか?」


記憶を思い出し魔法が使えることが嬉しくて言ってないわね。

誰にも内緒で練習したので知らないと思うわ。


「お父様も元旦那様も知らないと思うわ」


言って邪魔されたくなかったの。

いけなかったかしら?


「お嬢様……それだけ魔法具を作れるなら、魔道具省に取り立てられますよ」


ため息を吐きながら言われても…。

嫌よ!自由に生きたいのに、面倒くさいのに巻き込まれたくないわ。


「趣味だから、そんな気はないわ」


「うあー勿体無い!」


「宝の持ち腐れだぜ!」


「全くだ!お嬢様を国の外に追い出すなんて、損にしかならないぞ!」


ライたち護衛が褒めてくれました。

でも、内緒でお願いね。


「そんな、大げさな事ないですわ」


「いや、これ程使いやすい物見たことないですよ」


尊敬の眼差しをもらいました。大した事はないと、私は思ってるのに褒められると嬉しいわ。


「じゃ、内緒にしてね。静かに暮らしたいのお願い」


「分かりました」


「俺たちも、言わないぜ」


「言うつもりはない」


「そうだな」


「お嬢様、安心してください。この中に、願いを無視する者はいませんわ」


「ありがとう!助かるわ!」


魔法の発動も上手く行き、盗賊達に見つかりませんでした。

小さな町を、幾つも通り過ぎて行きました。

町の中を覗いて見たかったのですが、このまま次の町まで休まず行くことに決めました。


馬車を引く、バナン達にポーションを飲ませ走らせます。

朝には逗留する町に着くでしょう。

早く、この国から出たいと思いました。


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