表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/136

ライアン王国side

次回更新は9月24日朝です。

今日騎士団長より小鳩便が届いた。驚いた事にカーディナルの妃になれるかも知れない女性が見つかったと書いてあった。私の妹のリリアンが紹介したようだ。


「カーディナルに、妃になれそうな女性が見つかったそうだ!」


奇跡だな!これで少しは安心できる。


「本当ですの!奇跡ですわ!」


あの、凶悪顔のカーディナルに妃ができる!嬉しいわ!生まれた時は、可哀想で泣いてばかりいたわ。


「陛下!本当ですか!嘘では!これで夢にまで見たお妃様ができるのですか!」


やっとですな!宰相である私の力を使っても殿下に婚約者が出来なかった。


「本当だ、リリアンの友人の姪御を紹介してもらったそうだ。」


妹よ良くやった!日頃の我儘が相殺されたな!


「リリアン様ありがとうございます。これでこの国も安心ですわ。」


何時も迷惑をかけられるけれど今度ばかりは感謝しますわ。


「唯、その女性はまだ離婚したばかりの人だからカーディナルが慎重になっているそうだ。」


そんな事は些細な事だ!カーディナルの心を掴んだのだから妃に何としてもなってもらおう。


「結婚歴があるのですか!大丈夫なの!」


まさか!カーディナルが騙されているの?


「話を聞けば可哀想な女性らしい、結婚していたが夫は浮気性で最後は帝国の王女を妻にするために彼女と離婚したらしい。」


最低な男だな!女を利用して離婚を迫るとは。妻が怒っている。


「そんな!酷いですわ!この国で彼女を幸せにしてあげましよう。カーディナルが好きになった人ですもの国をあげて歓迎してあげなくてはいけませんわ!」


そんな不幸だったなんて、カーディナルが好きになった人ですもの全力で応援しますわ!


「騎士団長が書いているが彼女は普通にカーディナルと話ができるらしい。」


これを読んだ瞬間本当か?と疑いはしたが事実だった。小鳩便は嘘は書けない、アリリス神の加護に守られているからだ。


「はああああー本当ですか!陛下!奇跡だ!国をあげて歓迎しましょう。準備をしなければいけませんね。直ぐ貴族会議を開くようにしましょう。離婚歴があることで、嫌味を言う者が出て来て後で問題になってもいけませんから!」


何時も、見合いの度沢山の王族や貴族令嬢に怖がられ断られていたが、殿下と普通に接する事ができるとは本当に奇跡ですぞ!


「文句など言わせないぞ!散々断っておきなら何か言うようならどうなるか…ふふふ」


何かと言えば、嫌味ばかりを言う輩には反対などさせはしない。王家にかけられた魔法は強力で、世継ぎである者を不幸にしようとすれば必ず厄災がふりかかる。


「…ジェルイド苦労してたのね。」


ジェルイド馬鹿な貴族達に苦労していたのね。


「お父様!騎士団長から小鳩便が届いたでしょう!お妃候補は見つかりましたの!」


お兄様が隣国のファンディー国にお妃を探しに行った事は知っているのよ!


「ファインシー!はしたないですよ!静かになさい!」


幾ら兄であるカーディナルが心配だからと言っても礼儀作法は守って欲しいわ。


「お母様!お兄様の一大事ですのよ!そんな事言っていられないわ!どうですのお父様!」


そんな事よりもお兄様ですわ。見つかりましたの?


「カーディナルに好きな女性ができたそうだ。」


まさか、本当に直ぐ見つかるとは期待してなかっただけに嬉しいが。


「ほ、本当ですの?…うっうっお兄様良かったですわ。」


振られてばかりのお兄様が…良かったですわ!


「だが、喜ぶのはまだ早い!カーディナルはまだお友達になったばかりだ!」


何としてもカーディナルを好きになって妃に!


「お父様!その女性を早く国に招待して、おもてなしをしなくては!お兄様の良いところをアピールしますわ!」


お兄様は顔は怖いけど優しい人ですわ。だから絶対好きになってください。


「既に、カーディナルが我が国に招待した。訳あって狙われているそうだ、皆の前で守らせてくれと言ったそうだぞ。」


カーディナルにしては良くやったと褒めたい!守りを万全にして我が国に長くいてもらわねば。


「まあ!男らしいですわ、お兄様!頑張ってますのね。」


お兄様!良くやりましたわ!私もお姉様になる人には優しくしますわ。


「ああ、涙ぐましい努力をしていると書いてあるぞ。その彼女は、普通にカーディナルに話しかけ、にっこり笑いかけてもらえたカーディナルが真っ赤になっていたそうだ。」


信じられないが本当だ、真っ赤になったカーディナルを私は見た事などない。


「…お兄様純情なのですね。でも、凄いですわ普通にお兄様と喋れるなんてどんな人かしら?」


お兄様本当にお好きなのね。でも、お兄様と普通に話せる人ってどんな人なの?


「真っ赤になったカーディナルを私も知らないわ。今まで会った令嬢に反応なんてしなかったはずよ。」


どんな美女を前にしても動じなかったカーディナルが真っ赤になるとは奇跡ね。


「お父様!お母様!お兄様の初恋を応援しましょう!」


きっとお兄様の初恋ね!実らせなくてはいけないわ!


「そうだな、国賓として迎えよう。では準備ができるまで国境の一番いい部屋を使うように小鳩便をだそう。」


大事に、大事にしなくてはこの国が滅亡しないためにも妃になってカーディナルの側に。


「陛下!これからが大変ですがこれでこの国にお世継ぎの希望が生まれました。」


我が国に希望が、夢に見たお世継ぎに会えるかもしれませんぞ。


「パレードの準備だ!国をあげて歓迎する!最高のもてなしを用意してくれ!」


呪いを受けて、苦労しているカーディナルの為に王としても父親としてもできる事はなんでもしよう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ