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第四十一話

次回更新は9月15日朝です。

昨日約束した練習を、朝することになってカーディナル殿下を待っています。上手くいくといいのですが。


「お嬢様、カーディナル殿下がお見えになりました。」


来てくださったのね良かった。さあ、練習よ!


「今いきますわ。」


急いで応接室に行きました。カーディナル殿下の横に知らない男の人がいます。歳は三十過ぎの金髪のおじ様?


「シリスティア嬢すみません!知り合いの侯爵が突然来まして貴女に是非会いたいと、今押しかけて来ました。」


本当に知り合いみたいですわね。カーディナル殿下を怖がっていませんわ。


「シリスティア様初めまして、セイジュ・キンシーセンです。」


気のせいかしら?前世従兄弟と感じが似てるわ!絶対領域の話しと男のロマンを二時間以上も力説した。


「初めましてシリスティア・プリウラスです。」


挨拶をした途端、まじかに近付いて大きな声で聞いてきます。


「シリスティア様!女神はどこに隠したのですか!」


女神?一体何の事?不思議に思い聞いてみました。


「え!女神?何のことでしょうか?」


知らない事を、鬼気迫る顔で言われても困るわ。


「カーディナル殿下とシリスティア様を助けた女神ですよ!」


カーディナル殿下を助けたりしたかしら?寧ろ殺る方だと思いますけど。


「シリスティア嬢、多分この間の事だと思います。」


カーディナル殿下がこの間の事?この間と言えば舞踏会の時!女神といえばリリーとララの事ね。


「あ!リリーとララのことかしら?」


名前を聞くと満足顔で回りを見て、足早にリリーとララを見つけ手をとっています。


「おお!女神様!リリー様とララ様ですか!この間の身姿ではないですな。」


残念そうに見ています。余程あの姿に魅了されたのですね。


「「女神!私達は違います。唯のお嬢様の侍女です。」」


でも、リリーとララが揃って否定しています。あの時の二人は素敵でしたから、女神に間違えられても仕方ないですわ。


「そんな事はありませんぞ!貴女達は女神です。アリリス神、この出会いに感謝します。」


あ!この人リリーとララを女神だと思い込んでいるわ。処置無しの所まで辿り着いてますわ。この手のタイプは思い込んだら考えを変えさせるのは難しい人ですね。


「キンシーセン侯爵様、彼女達は間違いなく私の侍女ですわ。」


私の大切な侍女ですからあげませんよ!


「侍女とは仮の姿ですな!分かりました!女神様に嫌われるのは堪りませんから、望みを何でも私に言ってください。」


分かってないわ!この人!変な方向に勘違いしてますわ!大丈夫かしら?


「侯爵様!仮ではなく本当にお嬢様の侍女ですから。」


リリーが、涙目になりながら訴えてますが効果なしですね。


「いやいや、分かってますよ!女神様!崇拝する人々は大勢いますから、心配などなさらないでください。使命がシリスティア様を守る事だと分かっております。」


プリウラス侯爵家の侍女ですから普通に私を心配してくれますよ。侍女の鏡みたいな二人ですもの。


「侯爵様、本当に唯の侍女ですから信じてください!」


ララも、一生懸命分かってもらおうと必死になってます。この人には何を言っても無駄ですね。


「本当に心配なさらないでください。女神の使命を邪魔するものは、私達女神の崇拝者が許しませんからご安心ください。」


何だか危ない宗教集団ができたようです。必死な二人を見ながら大変ね。と思いながらカーディナル殿下も、私に必死になって謝っています。黙っていたらカーディナル殿下も涙目になっていました。


「シリスティア嬢!すみません!私が無理を通したばかりに迷惑をかけました。許してください!」


先ほどから謝ってます。可哀想になったので許す事にしました。


「気にしなくていいですわ。」


カーディナル殿下の笑顔が見れました。いつ見ても凶悪なのは変わりませんが、笑うと一段とパワーアップしますね。リリーとララには悪いですが美しさは罪だと言う事が、私初めて分かりましたわ。変な集団にも狙われてしまうのですね。気の毒な事しましたわ、でも変身した二人は可愛いかったですわ。








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