表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/136

第三十六話

遅くなってごめんなさい。次回更新は9月6日朝です。

今再びあの貴賓室に戻って来ました。今度は叔母様達も一緒です。顔色の悪い陛下と宰相閣下がいます。

それも理解できます。自国の貴族がカーディナル殿下のパートナーとして来ていた私に、乱暴しようとしたと聞いて倒れそうになっていました。

先程別件で許しを得たばかりの陛下達は、どうしてこんな事にと呟いています。


「この度は我が国の貴族達が、カーディナル殿下にご迷惑かけ申し訳ない」


宰相閣下がお詫びの言葉を述べられました。


「一体何を考えている。私だけなら許しもするが、大事な預かった令嬢に、乱暴者を差し向けるとは私を馬鹿にしているのか!」


カーディナル殿下の怒号が響きました。冷や汗をだらだらと流す陛下と宰相閣下がいますわ。鬼か魔王かと言う感じのカーディナル殿下になっています。凶悪化した殿下は無敵に見えますわ。


「い、いいえ、そんな事はありません。殿下にはどう許しを得たらいいのかと悩んでおります。」


ああ、宰相閣下の冷や汗が滝のように流れてますわ。大丈夫かしら?


「私の事はどうでもいい!シリスティア嬢に不快な思いをさせたのが許せないのです!守れなかった自分にも腹が立つ!」


私の為に怒ってくださるのですね。やっぱり優しい方ですわ。今まで黙っていた叔母様が陛下に話しかけました。


「陛下、許可なく話す事をお許しください。シリスティアを、落とし入れようとした貴族は誰でしょうか?」


私は誰か分かりませんわ。叔母様に迷惑がかからなければいいのですけど。


「そうです。大事な妻の姪を傷付けようとする輩は許せませんな!」


叔父様まで私の為に怒ってくださるのですね。嬉しいですわ。


「他国の皇太子のパートナーを傷付けようとするとは、例えシリスティアでなくとも問題ですわ。そんな者達は国のためにもなりません!排除すべきですわ。」


そんな人達がいるから、陛下も宰相閣下も大変ですわね。


「分かっております侯爵夫人。彼等の家は取り潰しと決めております。」


宰相閣下が厳しい顔をしながら叔母様に言っています。


「シリスティアがフリード殿下を誘惑したなど、誰が嘘を付いたのですか?出処がフリード殿下じゃないでしょうね。」


叔母様は私の事を信じてくれてますのね。真逆、フリード殿下が嘘を?


「その可能性はあるな。フリード皇太子は、シリスティア嬢を親しくもない癖に呼び捨てにしていた。シリスティア嬢が嫌がっていたにも関わらずにだ。厚かましい男だ!」


本当ですか?カーディナル殿下。でも、どうしてそんな嘘をフリード殿下は付いたのかしら?


「カーディナル殿下怒りを鎮めてください。フリード殿下の処罰も厳しい物にする事を陛下が決めております。」


陛下と宰相閣下の顔が苦しそうですわ。決めた罰が重いのですわね。


「話しは変わるが、シリスティア嬢をこの危険な国に置くことを私は賛成できない。私の国に招待したいのだが彼女の後ろだてになってはくれないか?」


え?そんな事無理だと思いますわ。国の後ろだてだなんて怖いですわ。


「カーディナル殿下がそれで怒りを鎮めてもらえますならこちらは構いませんがそれでよろしいのですか?」


「ああ、構わない。彼女の為だ。」


なんだか大変な話になっています、これで良かったのかしら?その後いろいろな取り決めを、カーディナル殿下と叔母様達が陛下と宰相閣下と決めていました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ