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第三十話

次回更新は29日朝です。

王城の舞踏会に、今カーディナル殿下と二人で出席しています。叔母様は叔父様の馬車で行くそうですわ。私達の方が早く着いたのでカーディナル殿下と、王城庭園を散策しています。


「カーディナル殿下、庭園が綺麗ですわね。」


ヴァンクルーズ侯爵家の庭園も凄いですが、王城の庭園も違った美しさがありますわ。


「あの!て、て、庭園より貴女に方が、き、綺麗です!」


凶悪顔ですが、真っ赤に染まった前世りんごみたいですわ。こちらではリーゴですが。


「ありがとうございます。お世辞でも嬉しいですわ。」


気遣いと優しい気持ちだけ頂きますわ。


「ち、違います!お世辞ではありません!」


カーディナル殿下が、必死に否定してますが気にしなくていいのですよ。ん?近くで、誰かに見られている感じがしたと思ったら、刃物を持った賊が飛び出して来ました。


「貴様達は誰だ!!容赦はしないぞ!!」


無言で襲ってくる賊から、カーディナル殿下が守ろうとしてくれましたが、数十人の賊に囲まれた私達は、逃げ道を塞がれました。私はとっさに、ライと、リリーに連絡します。


「ライ!リリー、通じてお願い!」


賊に殺される前に、ライ達が間に合えばいいのですが。


「「お嬢様!どうなさったのですか⁉︎」」


ライとリリーの心配する声が聞こえますわ。事前に何かあったら、イヤリング魔法具を使う事を決めてましたから、心配してくれたのですね。


「庭園に賊よ!!助けて‼︎」


そう、早く来てカーディナル殿下が殺られる前に!私は防護用結界魔法具を持ってますから大丈夫ですし、ライ達が来るまで待つ事ができますが、カーディナル殿下は分かりませんから。


「「分かりました!直ぐ行きます。」」


数分すると魔王タイプに変身したライ達と、戦闘メイドに変身したリリー達が助けに来てくれました。ライ達がレーザーブレードで相手を切り捨て、リリー達は人間氷像を作りましたわ。


「「「「「お嬢様!!大丈夫ですか!!」」」」」


ライ達かっこいいです。衣装が似合ってますわ!リリー達も可憐ですね。


「ええ!ありがとう助かったわ。」


本当に、通信魔法具を用意して良かったですわ。


「シリスティア嬢!彼等は誰ですか?」


不思議そうに、カーディナル殿下が凶悪顔に皺を寄せて聞いてきました。


「私の優秀な護衛と侍女ですわ。素敵でしょう。」


とても優秀なのよ。助かっているわ。


「そうですね。助けてくれてありがとう、流石シリスティア嬢の護衛と侍女ですね。」


凶悪顔でお礼を言ってくれますが、皆顔が引きつり気味になっています。騒ぎを聞きつけた王城騎士達が駆けつけて来ました。


「貴様達は何者だ!怪しい奴め!」


ライ達とリリーに剣を向けていますわ。勘違いしないで。


「この人達は私の護衛と侍女ですわ。」


私が答えていると、カーディナル殿下が凶悪顔を凄ませて、騎士達を睨み付けます。騎士達の体が固まったみたいになりましたわ。


「私はライアン王国皇太子カーディナルだ!先ほどこの庭園にて賊に襲われた。この国の警備はどうなっているのだ!危うく命を落とす所だった!彼等の助けがなければ殺されていたぞ!」


カーディナル殿下の怒号が響き渡り辺りがそう然となっています。沢山のひと達が集まって来ました。ライ達とリリー達を見て吃驚しているようですわ。


「あの者達は何だ!もしかして魔王!」


貴族達が集まり話し始めました。魔王だと言う人も出た来ましたわ。


「魔王が何故この国に来るんだ!」


いや、彼等は魔王ではありませんわ。


「いや!あの女性達は女神だ!!」


それは納得できますわ。可愛いですから。


「美しい脚線美をしているぞ!女神に違いない!」


そこが分かるとは、美しさを勉強していますのね。


「魔王が存在するなんてどう言うことだ!」


存在などしていませんから大丈夫ですわ。


「この国は魔族に狙われる事でもしたのか!!」


いいえ、変な人達には狙われていると思いますが。動かない騎士達に、カーディナル殿下が痺れを切らして、この国の騎士達を怒鳴り散らしましたわ。早く捕縛しないとダメですわね。


「この国の騎士はなにをしている!早くそこに倒れている賊を捕まえろ!今度の不手際は国に報告させてもらうぞ!」」


威厳も何もありませんわね。この国は叔母様の嫁ぎ先ですが、情けない気がしましたわ。


「「「「「「はい!!かしこまりました!」」」」」」


カーディナル殿下の声で、元に戻った騎士達が行動し始めましたわ。


「うあ!カチンコチンに凍ているぞ!」


死なない様にはしてありますから大丈夫ですわ。


「こっちもだ!数人で運ばないと無理だ!」


氷像ですから重いですわよ。


「凄いスッパリ切れているぞ。切り口が綺麗だ!先程の、魔王みたいな奴らがやったのか?」


傷は焼けてますから血は出ないはずですわ。


「あのマントを見ろ!魔王だ!魔王に違いない!」


かっこいいのに、悲しいですけど理解してもらえませんわ。


ライ達とリリー達は色んな事を言われています。真っ赤になって俯いているライ達とリリー達は可愛いですが、周りが余り煩いので凍ってしまえばいいのに、と思う私は悪い人でしょうか?でも第一変身しか見れませんでしたわ。魔王バージョンが強すぎて相手にならなかったのですわ。リリー達の人間氷像も凄かったですから、後から勧誘が凄くて困ってしまいましたわ。

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